30U30

2025.09.05 11:15

「行きたい場所へ」を叶える福祉モビリティのインフラ化(大村慧):30UNDER30

大村 慧|mairu tech 代表取締役 CEO

大村 慧|mairu tech 代表取締役 CEO

2025年8月25日発売のForbes JAPAN10月号は「30 UNDER 30」特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで、米『Forbes』が11年より開催し、世界的に注力している企画だ。北米版のほか、欧州版、アジア版、アフリカ版など81カ国・地域を対象に開催し、世界規模へと成長している。『Forbes JAPAN』でも18年より開催し、7年間で総計300人を選出してきた。これまでの受賞者は、ロサンゼルス・ドジャースで活躍する大谷翔平、ボクシング世界4階級制覇王者の井上尚弥、世界的ピアニストの反田恭平、起業家の坪井俊輔(サグリ)など、世界を舞台に活躍するチェンジメーカーたちだ。気候変動、地政学的緊張、デジタル格差など世界的課題があるなかで、今年の受賞者たちも各々が「自分が思うより良い未来」を目指す30人だ。彼ら彼女らが想像し創造していく「新しい社会、新しい経済」から見えてくるものこそが日本の未来の希望になる。

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「10代で新規事業開発の世界に飛び込み、『圧倒的に自分が熱量を注ぎたくなるようなことをやりたい』と思いました。そこで、モビリティと医療福祉をかけ合わせた領域に、大きなニーズがあることを発見したのです」 

「医療と福祉のモビリティのインフラを構築する」をミッションに掲げるmairu tech(マイルテック)では、医療支援が必要な人へ向けた支援付きの移動サービス(福祉タクシー)とその配車システムを提供している。代表取締役CEOの大村慧は、21歳でこの公共性の高いサービスを事業化した。

大村が挑んでいるのは「搬送サービスにおけるユーザー体験の向上」だ。 

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大村は事業化にあたり、既存の事業者の家に2週間泊まり込み、すべての搬送案件に同乗。従来の搬送サービスの大半が個人事業者のため、「車両ごとに対応できる搬送レベルが異なる」「予約の電話がつながりにくい」「信頼性の確認ができない」といった課題が利用者の増加を阻んでいることがわかった。

そこでmairu techでは数十台の車両をシステム管理し、車両間のクオリティコントロールを実現。web予約は数秒で完了し、ドライバー情報や搬送料金も明確にすることで、予約・搬送体験が大幅に向上した。

昨年には神戸での試験運用を終え、来年から東京都内で30台以上の運行がスタートする。「搬送のインフラを整備することで、あらゆる人々がストレスなく行きたい場所に移動できるような社会をつくりたい」。

世界を変えうる30歳未満にフォーカスする企画「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」、8年目となる今年は30人を選出。これからの未来をつくる彼ら・彼女らが描く「希望」と「新しい未来」へ、ようこそ!

【30 UNDER 30 特集号が現在発売中 / 受賞者一覧を特設サイトにて公開中


おおむら・けい◎2004年生まれ。23年、東京大学工学部在学中にmairu techを設立し、代表取締役CEOに就任。医療・福祉モビリティのインフラ化を目指し、「mairuシステム」や搬送サービスの開発・展開を牽引。東洋経済「すごいベンチャー100」などに選出。

コート115500円、パンツ39600円 / ともにポール・スミス(ポール・スミス リミテッド Tel:03-3478-5600)、シャツ49500円/シーク ヤブーティ(スタジオ ファブワークTel:03-6438-9575)、その他スタイリスト私物 

文 =布施加奈子 写真=帆足宗洋(AVGVST) スタイリング=鹿野巧真 ヘアメイク=MIKAMI YASUHIRO

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「30 UNDER 30」2025

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