スマホアプリから注文する飲食店が増えている。高齢者はテーブルのタブレットの操作でも危ういのに、いちいちアプリをダウンロードしなければならないとなればハードルが高過ぎる。それに引き換え高校生たちは、さぞ快適にスマホオーダーを享受しているものと思っていたが、3割ほどはアレを面倒がっているらしい。そこには「ナルホド」と感心させられる理由があった。
ワカモノリサーチが運営する10代および現役高校生を対象としたマーケティング情報サイト「放課後NEWS」は、高校生を対象に「お店のスマホ注文、正直面倒くさいですか?」というアンケート調査を実施した。当然、約7割はとくに面倒とは思わず、むしろ店員を呼んで待つ時間が節約できたり、クーポンなどの特典を取得できるなどのメリットを大いに活用している。

だが、意外にも約3割という高い割合で「面倒だ」と答える若者がいる。理由は、直接注文したほうが早いからだ。
「店員さんがすぐそばにいるんだから、店員さんがやってほしい」
「口頭のほうが早い」
「QRコードを読み込むのに時間がかかる」
「いちいちアプリを開いたりするのがムリ」
とのこと。
また、面倒だと答えた高校生からは、スマホ注文を嫌う別の理由も聞かれた。
「自分のギガを使わないといけないから」
「フリーWi-Fiがあればいいけど、ない店だと注文したくない」
「スマホの充電がないときは使いたくない」
など。
なるほど、そこまで考えていなかった。旅先でお腹が空いて、ふらりと入った店でいきなりアプリのインストールを強いられるのは閉口する。もう二度と行かない店から毎週お知らせが届くのもうるさい。そんな不満は普段から感じていたが、電気や通信費がこっち持ちというのは気がつかなかった。フリーWi-Fiが完備されていればまだいいが、それもないとなると面白くない。とくに経済的にシビアな高校生たちは、そのあたりには非常に敏感だ。
知らなきゃよかったレベルの話だが、知ってしまったからには気になる。何度も通えばポイントで相殺されるのかもしれない。でも、まんまとそれに乗せられるのも悔しい。せめて店に入る前に教えてほしい。



