「私に言われても……」な案件が多々あり
また、担当外まで引き受けることへの戸惑いや苛立ちも多かった。

(自由回答より)
「担当外のことまで任せられる」(26歳男性・経理)
「何でもかんでも聞いてこないで!あなたのマネージャーではないよ」(56歳女性・総務)
「毎回同じようなつまらないことを尋ねられると、そんなに暇じゃないぞっと言いたい」(53歳女性・人事)
「自分で調べればすぐわかることを聞かれると疲れる」(47歳女性・経理)
当たり前ではあるが、バックオフィサーは「アシスタント」ではない。このことを社内全体でいま一度定義を共有する必要がありそうだ。
期限は守ってほしい
他部門の意識不足が、直接自分たちの残業やストレスにつながっていることも問題視されている。

(自由回答より)
「平気で締め切りを守らない」(49歳男性・総務)
「他の職種より軽んじられている所があり、期日を守らない人がいる」(34歳女性・総務)
「自分の仕事の遅れでこちらが残業になることも多い」(39歳女性・経理)
それでも「ありがとう」でがんばれる
ネガティブな本音が多く見受けられたが、しかし結局のところ、感謝の言葉が最大のモチベーションとなるようだ。

(自由回答より)
「従業員や他部門から感謝される。専門知識を求められた時は嬉しい」(51歳男性・人事)
「営業の人にありがとうと言われるのが嬉しい気持ちになる」(38歳女性・経理)
「目立たないがいないと成り立たないので、お礼など言われたときの嬉しさは半端ない」(38歳男性・その他バックオフィス)
「『助かったよ』の一言でやる気が出る」(30歳男性・総務)
今回の声から見えてくるのは、企業の根幹を支える総務・人事・経理が「雑務や期限の遅れに振り回され、正確な業務遂行を当然視される一方で、感謝の言葉に大きな力を得ている」という実態だ。
彼らの本音を放置すれば、負担感や不満が積み重なり、離職へとつながりかねない。日々の感謝を伝える仕組みや、業務の適正な分担を整えることで、バックオフィサーの働きがいは飛躍的に高まるだろう。
「縁の下の力持ち」を大切にすることは、企業全体の安定に直結することを、いま一度企業全体で共有したいものだ。


