政府は2050年までにカーボンニュートラルを目指し、再生可能エネルギーへの転換や電気自動車(EV)への切り替えなどを推進している。しかし、現在クルマを所有・運転している人たちは、実際にどのようなクルマに乗り、どのようなクルマを求めているのか。ソニー損害保険が実施した「2025年全国カーライフ実態調査」を実施し、その結果を公開している。
それによると、今乗っているクルマは「軽自動車」が36.4%で最も多く、「コンパクトカー」が18.1%、「SUV・クロカン」が14.6%と続いている。男女別に見ると、女性は「軽自動車」が50.4%と半数に上り、男性の22.4%に比べ倍以上であることがわかった。また、10代・20代男性では「コンパクトカー」が27.2%、30代男性は「ミニバン」が25.6%が最も多い結果となった。

現在運転しているクルマの動力については、「ガソリン自動車」が66.5%で最も多く、「ハイブリッド自動車(HV)」が21.6%、「クリーンディーゼル自動車(CDV)」が6.0%と続く。政府が推進する「電気自動車(EV)」はわずか0.7%にとどまっており、普及は道半ばであるのが現状だ。

では、購入したいクルマの動力については、「ガソリン自動車」(42.1%)と「ハイブリッド自動車(HV)」(40.2%)が拮抗し、依然として主流となっている。「クリーンディーゼル自動車(CDV)」は6.5%と続き、「電気自動車(EV)」は5.4%と、現状所有している人に比べて増加しているものの、ガソリン車との差は依然として非常に大きい。

ちなみに、購入したい車種は、1位「N-BOX(ホンダ)」(5.0%)、2位「ヴォクシー(トヨタ)」(4.1%)、3位「アクア(トヨタ)」(3.9%)であった。男女別では、男性で「ヴォクシー(トヨタ)」(5.0%)が1位、女性で「N-BOX(ホンダ)」(7.6%)が1位となっている。


筆者もハイブリッドのSUVを所有・運転している一人だ。EVも考えたが、補助金があっても車両価格が高いことや、遠出する際の航続距離と充電時間・場所への不安から購入を躊躇した。ガソリン車の利便性に慣れてしまうと、EVがその水準に達するにはまだ時間がかかると感じている。果たして、EVに限らずカーボンニュートラルを目指したクルマがガソリン車を超える日は来るのだろうか。
出典:ソニー損害保険「2025年全国カーライフ実態調査」より



