北米

2025.08.22 13:00

パウエルFRB議長が「最後のジャクソンホール講演」へ、利下げへの言及あるか

ジャクソンホール会議に出席するジェローム・パウエルFRB議長(Natalie Behring/Getty Images)

ジャクソンホール会議に出席するジェローム・パウエルFRB議長(Natalie Behring/Getty Images)

米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は米国時間8月22日、ワイオミング州ジャクソンホールで開催中の年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」にて、彼の任期における最後の講演を行う予定だ。投資家やトランプ政権はFRBが近く利下げに踏み切る兆しを待ち望んでいる。

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ジャクソンホール会議はカンザスシティ連銀が毎年主催するもので、パウエルは22日午前にメインステージに登壇する。

パウエルの講演では、FRBが金融政策を緩和し、12月以降4.25%から4.5%のレンジに据え置いている政策金利を引き下げるかどうかについての見通しが示されるとみられている。

ドイツ銀行のアナリストは19日、パウエルの発言が9月のFOMCでの利下げ見通しに「不確実性を生む」可能性があると指摘し、予想を下回った7月の雇用統計が米国経済の安定性に与える影響について言及するだろうと述べた。

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また、エバーコアISIのアナリスト、ジュリアン・エマニュエルは17日のリポートで、パウエルが9月会合での利下げを「間接的に示唆」する一方で、慎重な金融政策スタンスを強調するのではないかと予想している。

CMEのFedWatchツールによれば、現在、FRBが9月に0.25ポイントの利下げを行う確率は79.1%となっている。この確率は8月初め、7月のインフレ率が市場予想を下回ったことを受けて一時99.9%まで急上昇した。LPLフィナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチは当時、FRBが「弱まる労働市場」に注目して利下げに動くと予想していた。

FRBは年末までに0.25ポイント幅の利下げを最大2回実施する可能性があるとしている。20日に公表された7月FOMCの議事要旨では、「ほぼすべて」の政策担当者が金利据え置きは「適切」と判断していた。パウエルは、労働市場やインフレに関する新たなデータを見極めたいと述べていた。一方、FRB理事のミシェル・ボウマンとクリストファー・ウォーラーは、労働市場の弱さに備えるには0.25ポイントの利下げが必要だとして、据え置きに反対票を投じた。議事要旨によれば、FRBは「不透明な関税による影響やインフレ期待が不安定化する可能性」を懸念し、低失業よりもインフレリスクの方が大きな判断材料になったようだ。会合後に発表された雇用統計では、7月における雇用者数の増加が依然として弱く、6月と5月の数値も下方修正された。

昨年のジャクソンホール会議では、パウエルが「金融政策を緩め、利下げに動く時が来た」と示唆したことを受け、市場は大きく反発した。ダウ平均株価は約1%高に相当する400ドル上昇し、S&P500種株価指数は1.3%、ナスダック総合指数は1.8%上昇して当時の高値圏に達した。2022年にはパウエルがタカ派的な講演を行い、その後利上げが開始されたためS&P500は3%超下落した。エバーコアISIのアナリストは今週初め、もしパウエルが利下げに慎重な姿勢を示せば、株価は10月までに最大15%下落する可能性があると述べている。

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翻訳=江津拓哉

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