日本はお盆休みだったが、8月5日から15日まで、スイスのジュネーブでは国連環境会議が開催され、プラスチックゴミの脅威に立ち向かうために184カ国の代表団とNGOなど約3700名が集結、プラスチック条約締結に向けた熱い議論が闘わされた。
製造にも制限を加えたい大多数の国々と、原料である石油の産油国らの対立は激化し、2022年から議論が続けられているこのプラスチック削減の国際条例案は、今回も締結を見ることができなかった。
またしても海の脅威は放置されることとなり、年間推定2300万トンものプラスチックゴミが海を汚し、ナノ化されて私たちの人体へも入り続けることになる。
この会議に先立ち、2025年6月9日から5日間、南フランスのニースでは第3回国連海洋会議が開催された。「天使の湾」の名を持つ美しいコートダジュールの街に、世界120カ国から、約60名の国家元首と30の国際機関のトップを含む、政界や財界、アカデミア、NGOなどの名だたる代表者たち約1万5000人が集結した。筆者も公式参加資格を保持し、さらに今回は会場が小さいため狭き門となった入場権もなんとか得て本会場での議論に参加したので、レポートしたい。
今回の国連海洋会議6つの主要議題
今回の国連海洋会議の主な議題は次の6つだった。
(1) BBNJ・公海条約
(2) 海底掘削のモラトリアム
(3) WTOの不必要な漁業補助金の廃止
(4) プラスティック削減条約
(5) MPA・海洋保護区の拡大
(6) ビジネスセクターの投資
なかでも最大の会議の注目は、「BBNJ」と呼ばれる公海に関わるHigh Seas Alliance(国連公海条約)が発動されるかであった。発動には60カ国の批准が必要で、国連も関係者も必死にこの会議までに達成しようとキャンペーンを繰り広げていたのだ。
結果的には51カ国の批准にとどまり、日本も国会は通過したものの、批准には間に合わなかった。そのため、日本政府は批准のセレモニーには参加できなかったが、今回の会議には参加していた松本尚外務政務次官は、「日本は最速で批准する努力をする」とプレナリーと呼ばれるメイン会場での持ち時間でスピーチしたので 、今後の国際社会への貢献に期待したい。



