2025年8月25日発売のForbes JAPAN10月号は「30 UNDER 30」特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで『Forbes JAPAN』では18年より開催し、7年間で総計300人を選出してきた。今年も4つのカテゴリから30人の受賞者を選出。
SCIENCE & SOCIAL部門の受賞者のひとりが、三浦宗一郎だ。家庭環境や出身地域に関係なく、すべての若者に人生を選ぶきっかけを届けたいーー。三浦たちが取り組むのは、一歩を踏み出す“その気”を生む仕組みづくりだ。
「僕たちがやっていることは、エデュケーションではなく、若者を元気づけるエンパワーメントです」。そう熱く語るのはハッシャダイソーシャル共同代表理事の三浦宗一郎だ。
2020年、三浦は24歳で相棒の勝山恵一と、一般社団法人ハッシャダイソーシャルを立ち上げ、中卒や高卒などの学歴や家庭環境などにより、人生の選択格差を受け入れざるをえない若者が、自分で人生を選べる機会を得るためのプログラムを展開している。
具体的には、全国の高校や児童養護施設、少年院など、のべ600カ所で講演を行うほか、自分を変えるための一歩として、交通費支給で全国の18歳が集い、語り合う「CHOOSE YOUR LIFE FES #18歳の成人式」を開催。
最近では詐欺などのトラブルに巻き込まれないための『騙されない為の教科書』を発刊。三浦はこれらの活動を、エンターテインメントの要素も加味した“エンパワーテインメント”と名付ける。いずれも無料提供で、賛同する企業との連携や、寄付で賄っている。
三浦自身、教師を目指していたが、家庭の事情により、中学卒業後は母親に勧められるままに、トヨタ自動車の企業内訓練校へ進学。高卒でトヨタ自動車に就職すると、工場のラインで働きながら、休日には海外へ旅に出る生活を送っていた。
ヨーロッパを900km歩いて横断していたときのこと。
「これまで学校も仕事もチャイムで始まり、チャイムで終わる人生でした。何も縛りがなくなったとき、自分の人生の容器は空っぽだと気づいたのです。あらためて自分の人生を、若者のために使いたい。それは教育ではなく、勇気づけることだと」
三浦はトヨタ自動車を4年で退職すると、中卒で筋金入りのヤンキーだった勝山と運命的な出会いを果たす。勝山が自らの経験から取り組んでいた、“ヤンキー”が営業研修を受けて、社会に出るチャンスをつくる“ヤンキーインターン”に共感。
手を組むことにした。「私もそうでしたが、やる気を待つより、“その気”になれば何にでもなれるし、人生は変えられる。そんな若者の可能性やエネルギーを引き出す、“発射台”であり続けたい」
みうら・そういちろう◎1995年、愛知県生まれ。中学卒業後にトヨタ工業学園へ進学。その後トヨタ自動車へ入社。2018年、勝山が所属していたハッシャダイに転職し、ヤンキーインターンなどにかかわる。20年、同社からスピンアウトし、勝山と一般社団法人HASSYADAI socialを設立。
ジャケット68200円、シャツ37400円、パンツ36300円/すべてカネマサフィルTel:03-5784-1602




