キャリア

2025.08.22 10:00

職場で「頼られるのに報われない」 優秀な人ほど自ら昇進を遠ざける理由

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信頼を損なわずに、境界線を引き直す

優秀な人は、「ノー」と断ることをためらう。自分の評判に傷がつくのではないか、上司を失望させるのではないか、と不安になるからだ。しかし、優れた成果を上げるプロフェッショナルは、慎重に判断した上で「ノー」と断るのは、非協力的なわけではなく、意図があってのことだとわかっている。

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小さなことから始めよう。何かを頼まれたらすぐに承知するのではなく、ちょっと立ち止まって、次のように考えてみよう。

・依頼されたタスクは、自分の主要な責務に沿ったものか。
・キャリアアップに真に役立つものか。
・このタスクを自分のようにこなせる人は、ほかに誰かいないのか。

1つでも「ノー」が当てはまるなら、次のようにはっきりと断ろう。「ぜひ力になりたいのですが、今は自分の主要な業務を優先しています。のちほど改めて相談させていただくことは可能ですか。それとも、ほかに対応可能な人はいませんか」

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はっきり線引きしたからと言って、必ずしも衝突することにはならない。拒絶ではなく、優先事項を中心にして自分の許容範囲を示すことで、信頼や、プロとしての姿勢を保つことができる。

自分の仕事を戦略的に可視化する

頼られる存在であることの最大のリスクの一つは、自分の努力が見えなくなってしまうことだ。ありとあらゆる仕事をこなしていると、量があまりにも膨大なので、自分の影響を目立たせることができなくなる。

「どれだけの量をこなしたか」ではなく、「どれだけの成果を出したのか」に焦点を当てよう。自分が成し遂げたタスクをリストアップする代わりに、自分の貢献によって達成に至った成果を前面に押し出そう。例えば「私は、クライアントのオンボーディングプロセスの再設計を主導しました。その結果、対応に要した時間が30%削減されました」といったことだ。

自分の優先事項や成果を、上司に定期的に報告しよう。上司は自分の仕事ぶりを余さず把握している、と思い込んではならない。余分な仕事を依頼されたときは、それを引き受けた場合にはほかの仕事を調整しなければならないことをはっきり伝えよう──「ご依頼の新プロジェクトを優先してもかまいませんが、その場合はXプロジェクトに遅れが生じるか、Yへの注力を減らす必要があります。どのように進めたらよろしいでしょうか」

可視化することは、大声で自己主張することではない。重要なのは、自分の貢献が見過ごされないようにすることだ。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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