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2025.08.19 17:00

ロマンチックな演出以上、恋愛関係に「予測可能な温かさ」がもたらす驚くべき3つの効果

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2. 相手が身構える対象が1つ減る

私たちを取り巻く世界が、常に変化していることは明らかだ。次々と流れるニュース、仕事のストレス、SNSからの雑音、日々圧倒される感情など、多くの人にとって自分の内なる世界さえも予測不可能に思える。

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このように混沌とした中で、愛は管理すべき変わりやすいものの1つだと感じられるべきではない。

専門誌『ジャーナル・オブ・サイコロジー』に2024年に掲載された研究では、本当に愛されていると感じさせるものについて参加者に尋ねた。その結果、年齢や人種、性別、収入を問わずある1つの要素が際立っていた。それは肯定的な反応だった。

実際には、これはパートナーに共鳴し、デートの夜や物事がうまくいっているときだけでなく、静かなちょっとした時にも一貫して側にいることを意味する。それは、忙しい中での声かけ、気が立っているときでもソフトに返す言葉、何かがおかしいときに気づいて対応する能力などのことだ。

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愛に一貫性がなくなり、温かく接せられるのか、それとも身を引かれてしまうのかが予測できなくなると、パートナーはおそらく自己防衛を始める。この反応は、引いてしまったり無口になったり、あるいは完全に心を閉ざしてしまうようなものかもしれない。

だが、相手が一貫して自分に注意を向けてくれ、応えてくれると感じると、自動的に安定感が生まれ、純粋に愛されていると感じられるようになることが研究で示されている。

やがてこの安定感は、パートナーの神経系を落ち着かせる。拒絶や突然の不可解な気分の変化がないか、常にうかがうことがなくなる。相手が身構えるものが1つ減るのだ。そして、その安全が2人の関係に遊びや戯れ、軽快さを取り込む余地を生む。

3. 失望に身構えなくてもいいと伝える

認めるかどうかは別として、多くの人は密かに失望させられることを覚悟している。これは、忘れられたり軽視されたり、あるいは見過ごされたりした過去の経験からくる感情的な条件反射の一種だ。

愛情に満ちた安定した恋愛関係にあっても、人は無意識のうちに油断せず、何か悪いことが起きるのではと不安な気持ちでいることがある。

そうしたことから、「必要」とするものを減らすことを学ぶ。失うことでそれほど痛い思いをすることがないよう、あまり喜ばないようにする。期待を控えめにすることで、失望が扱いやすいもののように感じる。

しかし、予測可能な温かさはこの役に立たない反射的な感情パターンを起こさせない。

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翻訳=溝口慈子

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