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2025.08.25 11:00

「キーエンスを超える会社に」 4期目で売上20億の経営者がもつ“真の武器”(北口拓実):30UNDER30

北口拓実|Grand Central 代表取締役CEO

将来はキーエンスの社長になると目標を立てたこともある。ただ、それには早くても数十年かかる。ならば「起業してキーエンスを超える会社に育てたほうが早い」と21年に25歳で仲間と独立した。

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最初から今のビジネスモデルで勝負したわけではない。まず試したのは、製造業向け計測器のシェアリングプラットフォーム。しかしコーポレートやエンジニアリングのスキルセットがなく、9カ月で頓挫。新たなビジネスもすぐ行き詰まって短期間にピボットを繰り返した。そこでへこたれない強さが北口の真骨頂だ。

「今できないのなら、お金を稼いでからまたやればいいと切り替えました。ただ、夢のないビジネスでお金を稼いでも仕方がない。自分たちが得意なものなら楽しいだろうと営業代行を始めました」

キーエンスで鍛えた営業力ですぐ顧客はついた。しかし自分たちで売れる量には限界がある。そこで顧客の営業組織にノウハウを注入するコンサルにシフトしたものの、折からの人手不足で顧客は営業リソースの確保に苦心していた。そこで営業のコンサル&BPOのハイブリッド型を確立。「私たちが立案する戦略を私たちで実践して結果をお見せする」スタイルが評価され、3年目で売り上げ14億円に急成長。4年目の今期は20億円超を見込む。

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ストイックでかっこいいを目指す

社員数は160人。今どきのスタートアップには珍しく、エンジニアも含め全員オフィス出社で、男性はスーツ、女性はビジネスカジュアルが義務。決して緩くない職場だが、北口は「それがかっこいいと思う人が集まっている」と話す。

「普通の高校野球部で『携帯禁止』は文句が出ますが、甲子園を目指す強豪校なら『ストイックでかっこいい』となる。そういうモメンタムを形成して組織を強くしたい」

もっとも、目指すのは甲子園出場のはるか上だ。「営業は国内のみならず世界のどの企業にもある。世界を代表するエンタープライズ企業になります」。真っすぐそう語る北口。著名な経営者たちが期待をかける理由が垣間見えた。


きたぐち・たくみ◎1995年、大阪府生まれ。立命館大学経営学部を卒業後、キーエンスに入社。法人向けコンサルティングセールスを行い、史上最年少売上レコードを更新。2021年Grand Centralを創業し、代表取締役CEOに就任。情報経営イノベーション専門職大学 客員准教授。

スーツ121000円/ポール・スミス(ポール・スミス リミテッドTel:03-3478-5600)、その他スタイリスト私物

文=村上 敬 写真=帆足宗洋(AVGVST) スタイリング=鹿野巧真 ヘアメイク=MIKAMI YASUHIRO

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「30 UNDER 30」2025

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