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2025.08.19 11:30

ネット転売から転身・起業、2020年から売上29倍の急成長──インド系兄弟の米アパレル

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インドから米国へ──祖父の願いで移住した家族

インド生まれのガーマーとダッシュミートは、それぞれが10歳と15歳のときに渡米した。祖父の最期の願いは、2人の父と母が兄弟を連れて米国に移住することだった。4人はニュージャージー州に移り住み、父はニューヨークの土産物店に商品を卸す仕事を始めた。

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その数年後、事業に苦戦した父は、家族でカリフォルニアに移り、土産物店チェーンの地区マネージャーとして新しい職を得た。「兄と私は1年間、ニュージャージーに残って在庫を処分し、父の事業を畳むのを手伝った」と、YoungLAでブランディングとマーケティングを統括するガーマーは振り返る。

会計事務所を8か月で退職、兄弟はネット転売に専念

ロサンゼルスに移った後、兄弟は掲示板サイトのCraigslistでiPhoneケースを販売して生活費を稼いだ。その後、ガーマーはサンタバーバラの大学で会計学を学び、2014年にアーンスト・アンド・ヤング(EY)に会計担当として入社したが、8カ月で辞めた。「本当に嫌な仕事だった。同期の中で最初に辞めたのが私だった」と彼は語る。

兄弟は、ガーマーがEYに勤めていた頃から、両親の家の一室でオンラインの転売ビジネスを続け、アマゾンやeBayで、サッカーのジャージから電子たばこのカートリッジまで、あらゆる商品を転売した。当初は利益率が低かったが、ガーマーが退職すると売り上げが伸び始め、2人で5000ドル(約74万円)を投じて事業を拡大したところ、2016年には50万ドル(約7350万円)弱の利益を上げた。

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オリジナル商品で独自ブランド「YoungLA」を立ち上げ、インスタグラムで認知拡大

兄弟はその翌年に、オリジナル商品の立ち上げを決意し、最初の製品となるメンズのジム用ショーツをアマゾンで発売した。ブランド名には、当時のBayで使っていたユーザー名「Young-LA」を採用した。この名前は、2人が好きなDJのYoung Californiaにちなんだものだった。

ガーマーとダッシュミートは2017年から2018年にかけて、少しずつアクティブウェアの新商品を追加しながら、アマゾンよりも自社サイトへの集客に注力するようになった。それと同時にインスタグラムでの発信も始め、すでにそのハンドルネームを持っていた人物から「YoungLA」のアカウントを800ドル(約12万円)で購入した。そして、立ち上げから1年で1万人のフォロワーを獲得した。

「最初の目標は、自社サイトで1日10件の注文を取ることだった。それが時間が経つうちに1日100件に変わっていった。もしそれができれば、十分だと思っていた」とガーマーは語る。

TikTokインフルエンサーとの連携で注文数が急増

そして、2019年に1日100件の注文が入るようになると、兄弟はTikTokで人気を集め始めていたフィットネス系インフルエンサーやアスリートとの提携を開始した。その投資タイミングは、新型コロナのパンデミックにより在宅フィットネスへの関心が急激に高まり、アスレジャー人気が高まった時期に重なった。「こう言うのは嫌なんだけど、このビジネスにとって新型コロナは間違いなく最高の追い風だった」とガーマーは話す。

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編集=上田裕資

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