フィリピンワシがこれほど希少である原因は、ほぼ全面的に人間活動だ。森林伐採、鉱業、農業、都市開発により、フィリピンワシの生息地である熱帯雨林は大部分が消滅した。生息地の喪失に加え、狩猟、電線への衝突による感電死、罠による錯誤捕獲も、この種を脅かしている。
人間による直接的捕殺は、いまだにフィリピンワシの主要な減少要因の一つだ。20世紀半ばの記録によれば、当時この鳥は(食料、家畜被害への報復、あるいは野生動物の違法取引を目的として)大規模に殺されていた。ミンダナオ島とルソン島では、わずか数年のあいだに数十羽のフィリピンワシが射殺または捕獲された。
近年のフィリピンワシ保護の取り組みは、飼育下繁殖と、負傷した野生個体のリハビリテーションを中心としたものになりつつある。だが、放鳥個体はしばしば、森林地帯を離れると高確率で死亡する。衛星追跡により、こうした個体の多くが、現地住民により射殺あるいは捕獲されていることが判明した。こうした状況は『Journal of Raptor Research』および『Journal of Threatened Taxa』に掲載された論文に記されている。

幼鳥はとりわけ犠牲になりやすい。これは、捕殺リスクが最も高い人為環境に迷い込む可能性が高いためだ。このようなパターンの直接的捕殺が、いまも進行する生息地の喪失と組み合わさって、個体群への新規加入が少ない状況が生じており、これにより個体数の回復が妨げられている。
フィリピンワシは、生涯にわたってつがいを維持し、通常隔年で1羽ずつしかヒナを育てないため、個体数の回復は遅く、撹乱に対して無防備だ。たった1羽が死亡するだけで、種全体に対して大きなダメージが及ぶ。
1995年にフィリピンの国鳥に指定されて以来、フィリピンワシは同国の自然遺産の力強いシンボルとして称えられてきた。ダバオ市のフィリピンワシ基金が運営する保護プログラムは、飼育下繁殖、教育啓発、生息地保護に関して重要な成果を成し遂げた。野生復帰に成功した個体もいるが、有効個体群の長期的な維持については、いまも困難な道のりが続く。
フィリピンワシは苦境にあるが、生物学者たちは希望を捨ててはいない。国際支援の継続、環境保護規制の執行強化、教育啓発の拡大を通じて、威風堂々としたこの猛禽類を絶滅の淵から救い出す見込みは潰えてはいないからだ。


