最近、街中で見かける機会が増えたカーシェアリングのクルマ。アプリで簡単に予約ができ、クルマを所有・維持するより安価であることから、利用者も増加傾向にある。下北沢自動車学校が都内在住で普通自動車免許を所有するZ世代(18歳~24歳)を対象に実施した、「カーシェアリングサービスが若年層の生活に与える影響」に関する調査の結果が公開されている。
それによると、カーシェアリングサービスを利用しているかという問いに対し、約4割が「はい」と回答した。若年層における利用者の多さがうかがえる結果だ。サービス利用者に頻度を尋ねると、「年に数回」が39.3%で最も多いものの、2~3カ月に1回以上利用する者は60.7%に上り、年間複数回利用するユーザーが多い実態だ。


カーシェアリングサービスを利用する主な目的は、「旅行・観光」が63.9%と圧倒的に多く、続いて「趣味」が34.4%、「レジャー施設への移動」が31.2%と続く。一方で、「ショッピング」や「友人・家族の送迎」、「通勤・通学」など、普段の生活の中でも活用する層が一定数存在することも明らかになった。

サービスを利用して良かった点としては、「予約・返却が手軽」が45.9%、「行動範囲が広がった」が45.1%、「移動コストを抑えられる」が34.4%と続いている。利用の手軽さに加え、クルマの利便性を享受できる点が大きなメリットとなっているようだ。

サービス活用前と比較して、行動範囲の変化については、「大きく広がった」「やや広がった」という回答が74.6%を占めた。これはサービス利用のメリットと相関する結果だ。また、生活の質の変化については、「大きく向上した」「やや向上した」を合わせて65.5%に上った。都内在住であれば公共交通機関が発達しているが、クルマの利便性が上回る結果となった。


筆者はクルマを所有するが、地方ではクルマのない生活は想像しにくい。都内在住の若者にとって、クルマを所有するハードルは高く、頻繁に利用してもカーシェアリングの方がコストを抑えられるだろう。若者のクルマ離れが叫ばれる中、こうしたサービスの発展は、クルマ離れの抑制につながる可能性を秘めている。
出典:下北沢自動クルマ学校「カーシェアリングサービスが若年層の生活に与える影響」より



