暮らし

2025.08.03 17:00

つらかったのに……元恋人に惹かれてしまう「3つの理由」 心理学者が解説

Shutterstock.com

2. 元恋人からの気まぐれな連絡に反応する

断続的な関係は別れては仲直りを繰り返すのが特徴だ。そのようなカップルは別れることを決意しても、元恋人にまだ絆を感じているため必ず復縁する。だが、そのような関係が精神衛生上良い結果をもたらすことはほとんどない。

advertisement

専門誌『Journal of Social and Personal Relationship(ジャーナル・オブ・ソーシャル・アンド・パーソナル・リレーションシップス)』に2009年に掲載された研究では、浮き沈みに常に翻弄されるのではなく一貫して満足を感じている方が関係が長続きすることが浮き彫りになっている。また、互いに相手に対して前向きな態度を取り、同じような趣味を持ち、行動を共にし、相手以外に脇目を振らないことも重要だ。

だが、断続的な関係は安定したものではない。感情の振れ幅が大きく、双方が相手に不安や苦痛をもたらすことが多い。

だが、一緒にいたいと思っているのに、そもそもなぜ別れてしまうのだろうか。研究者によると、その理由は絶え間ない対立や一緒に過ごす時間への不満、あるいは他の人とデートしたいという衝動などさまざまだという。

advertisement

「私たちは成長していなかったが、バラバラにもなっていなかった」と前述の研究に参加したある男性は言い、関係の停滞が別れにつながったと語った。

しかし、あなたが何を望んでいるかよりも重要なのは最終的に何をするかだ。何カ月か元恋人と距離を置くことに成功しても、深夜に「さみしい」というメールが来たり、あなたのSNSへの投稿に予期せずコメントがあったりすると結局は元の木阿弥になってしまう。

元恋人が連絡して来るとあなたは興奮し、すぐに復縁の可能性を思い描き始めるだろう。

元恋人を懐かしく思うのはまったく普通のことで、特にその関係を完全に悲観していない場合はなおさらだ。また、まだ2人の関係の良い面ばかりを見ているために懐かしく思うこともあるかもしれない。あなたは、元恋人があなたに花を買ってくれたときのことを覚えていて、それ以外のときに元恋人がいかに無作法あるいは無愛想だったかを忘れている。1人ぼっちだったとき、元恋人は自分のそばにいてくれたと自分に言い聞かせる。

このような思いが、抜け出すのが難しそうな底なし沼へとあなたを呼び込む。

しかし、そんなときこそ過去の恋愛を俯瞰する必要がある。別れの本当の原因は何だったのか。ひどい口論だったのか、それとも小さな口論の積み重ねだったのか。

まだ真の救いがあると思うかもしれないが、必ずしもそうではない。別れた理由が何だったにせよ、魅力だけでは関係を維持できないことを再認識する必要がある。

元恋人と一緒にいて楽しかった、その人の存在に慣れていた、といったことはよりを戻す理由にはならない。別れて、また同じような精神的苦痛を味わったり痛手を負ったりする可能性があることを心の底で知っている場合はなおさらだ。

次ページ > 3. 終止符をまだ追い求めている

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事