3D地図テクノロジーの応用
移動中の車両の周囲の3D地図を即座に生成できるレーザーライダーは、自動運転に欠かせないテクノロジーとして知られている。このテクノロジーは、建設現場においては地盤の状態を詳細にマッピングし、掘削機が一度に何立方ヤードの土を運んだのかを正確に計測するために使用されている。これは請負業者にとって非常に重要な情報だ。

「建設現場では認定測量士を呼んで、動かした土量を計測してもらわないといけない場合もあるが、こうしたシステムがあれば、すべての機械がどれだけ土を動かしたのかを正確に記録できる」とシルウィックは語る。この情報は、Sundtが報酬を得るスピードにも影響する。「このレベルのデータを即座に分析できることは、建設業のビジネスモデルにも大きな変革をもたらす」
さらに、Bedrockの事業アイデアが、実証段階から商用化計画へとわずかな期間で進んだことは投資家たちを魅了した。ベンチャーキャピタル(VC)のEclipseが2024年5月のシードラウンドを主導したのに続き、今回のシリーズAは8VCが主導し、Two Sigma VenturesやValor Equity Partners、エヌビディアのNVentures、Crossbeam Venture Partners、Raine Group、Tishman Speyer、Atreides Management、Al Rajhi Partners、Samsara Venturesなどが出資した。
「彼らの進化のスピードは、まさに旋風のようだ」とEclipseのパートナー、エイダン・マディガン・カーティスは語った。「Bedrockの設立は2024年5月だったが、わずか半年後の11月初旬には、すでに自社のテストサイトで自律的に動くシステムを稼働させていた。まったく信じられない速さだ。今では人間のオペレーターなしでの完全自動掘削をテストサイトで行っており、来月にはそれを顧客の現場で実施する予定だ」
既存の機械を「スマート化」する
Bedrockはまた、初期段階では競合がほとんど存在しない分野を狙っている点も特徴だ。キャタピラーやジョンディアといった大手機械メーカーは、自動運転の鉱山用トラックやトラクターの開発を進めてはいるものの、商業建設に不可欠な掘削機やホイールローダー、ダンプトラックには、これまでほとんど注力してこなかった。シルウィックによれば、Bedrockの登場以前には、「自動化された建設機械を試す機会はゼロだった」という。

キャタピラーやジョンディアのような大手企業が、なぜ建設業向けのロボティクスを開発してこなかったのかと問うのは、「なぜBMWがウェイモを作らなかったのかと問うのと同じことだ」とソフマンは語る。
「彼らの設計は本当に素晴らしい。過酷な環境下でも、極めて高い信頼性と緻密さで動作する機械をつくりあげたことは驚くべきことだ。ただ、それを可能にする能力と、機械学習チームを構築する能力とでは、求められるDNAがまったく異なるのだ」
ソフマンは、むしろそうした企業との提携を望んでいると語る。
「私たちはキャタピラーの競合となる機械を作ろうとしているのではなく、既存の機械をより賢くしようとしている。私たちの技術は、キャタピラーやジョンディアの機械をより知的にし、ゼネコンや下請け業者がより多くの作業を、より効率的かつ高い利益率でこなせるようにする、補完的な存在になり得る。そして最終的には、作業量の増加とコスト低下によって、社会全体が恩恵を受けることになる」とソフマンは語った。


