「ボリスは素晴らしい創業者チームを結成したが、その多くは私も共に仕事をした仲間たちだ」と話すのは、同社に非公開の金額を出資したウェイモの元CEO、ジョン・クラフチックだ。「Bedrockのメンバーには、技術に対する深い知見や粘り強さ、さらに自律型の建設機械を現実にするビジョンを兼ね備えた人々がそろっている」
Bedrockのビジネスモデルは、ウェイモやオーロラのように自前の車両や工場を持つ必要がないため、比較的少ない資本で事業を運営できる。また、公共の道路上ではなく民間の建設現場内の機械を自動化するため、ロボタクシーや自動運転トラックのような厳しい規制に直面することもない。さらに、作業現場のスピードも、人間のペースで十分対応可能だ。ソフマンは、自動化によって建設プロジェクト全体のコストを少なくとも20%削減できると見込んでいるが、それよりも重要なのは、人間だけの作業よりも工期を短縮できる点だと強調した。
労働力不足とコスト高に対抗
建設業界では、毎年約50万人が引退または高齢化で業界を去っているが、それを補う労働力が不足していると全米建設業者協会(ABC)は指摘している。さらに、トランプ政権が輸入鉄鋼とアルミニウムに課している25%の関税や、カナダ産木材に対する関税を最大35%に引き上げるという脅しも、コスト増に拍車をかけている。

また、移民取り締まりの影響はまだ明確ではないが、2023年、建設業に従事する労働者のうち34%が外国生まれで、これは全産業平均の18%のほぼ2倍にあたると、ABCのチーフエコノミスト、ケン・サイモンソンは米国の国勢調査データを引用して述べた。ただし、掘削機の操作など資格が必要な熟練職では、移民労働者の割合は相対的に低いという。
このような人手不足のなかで、Bedrockの技術は雇用を奪うのではなく、作業の効率化を可能にすると、アリゾナ州の建設会社Sundt Constructionでイノベーション部門の責任者を務めるエリック・シルウィックは述べている。同社はテキサスのZachry ConstructionやChampion Site Prepらとともに、Bedrockの技術開発とテストに協力している。
「いきなりすべてを機械に任せる訳ではない。誰もそんなことが現実に起きるとは思っていない」とシルウィックは語る。彼によれば、Bedrockの技術によってSundtやその競合は、夜間の単純作業や土砂をダンプトラックに積み込むような作業をロボットに任せ、人間は配管の設置などに集中できるようになるという。また、過疎地などの人員確保が難しい現場での活用が見込まれている。
Bedrockは、新品の場合1台が50万ドル(約7430万円)とされる掘削機など重機の改造費用を、具体的に明かしていない。しかし、Sundtのような企業にとっては、かなり魅力的な価格になっているとシルウィックは語る。「自社の全機材に適用できるし、新品を買うよりもはるかに安く済むのがありがたい」と彼は続けた。


