都市型対ドローン防衛ドーム「クリアスカイ」
ロシアの航空分野の実業家で、統一航空機製造会社の副社長などを歴任してきたアレクセイ・ロゴジンは自身のテレグラムチャンネルで、ウクライナ側はキーウの空を守る「澄んだ空(チステ・ネーボ、クリアスカイ)」プロジェクトのもと、迎撃ドローンでシャヘドを500機以上撃墜したと主張した。これらのドローンはレーダーと視覚システムで誘導されているという。
「このシステム(クリアスカイ)は稼働開始から数カ月でゲラニ(シャヘド)攻撃ドローンを500超迎撃した」とロゴジンは投稿に書いている。「これは実質的に都市型の対ドローン防衛ドームであり、小型の迎撃機、主にFPVドローンを大量に配備して構築されるものだ。(中略)システムには、車両に乗る迎撃チーム、監視・調整センター、訓練センターが含まれる」
Russian CEO of United Aircraft Corporation Alexey Rogozin reveals that Ukrainian interceptor UAVs have already downed over 500 “Geran-2” (Shahed) UAVs.
— Roy🇨🇦 (@GrandpaRoy2) July 14, 2025
“It was decided to build a ‘clear sky’ over Kyiv with the help of interceptor drones.
1/ https://t.co/pW7SGtCVlL pic.twitter.com/uxtCuSsLIP
ロゴジンは大量のシャヘドを一斉投入すればこれらの迎撃ドローンも突破できるとの見方を示す一方、これまでとコスト面の関係が逆転したとも指摘している。つまり、いまでは防御側より攻撃側のほうがコストが高くなったのだ。
迎撃ドローンでシャヘドを数百機撃墜したこと自体、大きな成果だが、国防調達局長のジュマディロウの説明を踏まえれば、迎撃ドローンの配備は今後、規模が格段に拡大しそうだ。
「数万機です。それが、わたしたちがすでに契約し、引き続き契約していく(迎撃ドローンの)数量です。契約は現在、一方では製造業者の生産能力に、他方では国家予算の能力にかかっています」とジュマディロウはウクライナメディアのバベリに語っている。「国家予算で賄える分は、すべての量を確実に契約します」とも述べている。
ジュマディロウによれば、製造業者がウクライナ政府の予算で賄える以上の数の迎撃ドローンを生産できる場合、その分は支援諸国の資金を使って調達される可能性がある。
これは、ゼレンスキーが6月、主要7カ国(G7)首脳会議で述べた内容とも合致する方針だ。ゼレンスキーは、ウクライナには迎撃ドローンの技術があるものの、量産には支援が必要だと訴えていた。彼はまた、迎撃ドローンの技術は他国にとっても有益だと説いていた。多数の長距離ドローンによる一斉攻撃が行われる戦争は、おそらくこれが最後ではあるまい。
ロシアはドローンによるウクライナの都市に対する攻撃の規模を過去1年で10倍に拡大した。それに対処するために、ウクライナは迎撃ドローン配備の取り組みを強化している。迎撃ドローンは、ウクライナがロシアのドローンの迎撃率を以前のような95%以上に高め、民間人の死傷者増大に歯止めを掛けるうえで、当面、最も有望な手段と思われる。もちろん、最終的に最も望ましいのは、ウクライナの長距離攻撃でシャヘドの生産拠点が破壊され、問題が根元から絶たれることだ。


