近年の物価高騰を受け、賃上げが選挙公約にも掲げられている。そうした中、帝国データバンクが2024年度決算期を迎えた上場企業を対象にした「平均年間給与」動向調査を発表し、平均年間給与が671万1000円で、過去20年で最高を記録していることが判明した。コロナ禍により2020年に一度下がったものの、その後4年連続で上昇し、前年度より19万7000円増加している。この増加額・伸び率ともに過去20年で最高を記録した。ちなみに、2024年度の平均年間給与額が最も高い上場企業は、投資ファンドのインテグラルで2577万円だった。

2023~24年度の増減を比較すると、前年度から平均年間給与が増加した上場企業の割合は75.0%を占め、過去5年で最高となった。増加率でみると「(2.5%以上)5%未満」が最も多く、全上場企業の23.7%を占めたほか、「(5%以上)10%未満」で19.4%、「10%以上」で9.5%の増加率となった企業もあった。

この結果、厚生労働省の調査に基づく2024年の平均賃上げ率(妥結額ベース)である5.33%を上回る上場企業は4社に1社を占めたことがわかった。



