MOTOR Aiは、計画通りに来年初頭に認可を取得すれば、EU内で初めて完全自動運転車を公道で本格運用する企業となる。他の競合にはバスの運行を行うKarsanや、ZFモビリティ・ソリューションズといった企業があるが、いずれも試験段階にある。また、BMWやメルセデスなどドイツの大手もテストを進めており、米国勢との競争も視野に入れている。また、EUがこの分野の規制に関してトランプ政権に譲歩するとの見方もあり、その場合は米国との競争がさらに激化することになる。
欧州の独自性を強化する
MOTOR Aiは自社がこのレースに勝てると確信しているが、ウールマンはより重要なのは欧州の道路交通に変革をもたらすことだと述べている。「ドイツ政府とEUは、自動運転の電気自動車(EV)を大規模に展開することを、複数の社会的課題の解決策に位置付けている」と彼は指摘する。こうした技術の大規模な導入により、公共交通の利便性が向上し、気候変動対策にもつながるとウールマンは述べている。
今回のMOTOR Aiのシードラウンドは、Segenia CapitalとeCAPITALが主導し、モビリティ分野で影響力を持つ複数のエンジェル投資家が参加した。「欧州のような厳しい規制環境下では、信頼と法令順守は絶対だ」とSegenia Capitalのゼネラルパートナーのミヒャエル・ヤンセンは語る。「MOTOR Aiは、技術的に差別化されているだけでなく、インフラと公共安全に対するヨーロッパ的な考え方に根本的に合致している」と彼は続けた。
eCAPITALのプリンシパルであるルーカス・マールは、この分野のイノベーションを北米勢ではなくドイツ企業が主導する意義を強調した。「ドイツ製の技術を用いることにより、我々は他国への依存を減らし、欧州が重要な先端技術で自立していくための力を強化できる」


