転職サイト、転職エージェント、口コミサイト――。いま転職活動を始める人の多くは、まずこうした転職支援サービスに登録しています。
ただ、これまで1500人以上のキャリア相談に乗ってきた「退職学(resignology)」の研究家、佐野創太さんは、そこに落とし穴が潜んでいると指摘します。佐野さんの著書『脱 会社辞めたいループ』(サンマーク出版)から一部引用・再編集してご紹介します。
転職支援サービスから「会社辞めたい」ループに
転職支援サービスはどんどん便利になっています。
ぴったりの求人を紹介してくれる「転職エージェント」
企業の魅力や課題を分析してくれる「転職サイト」
企業の実態が垣間見える「口コミサイト」
これらのサービスをうまく使えば転職を成功させることだけはできます。
しかし、使い方には注意が必要です。実は、これらの転職支援サービスは便利すぎるがゆえに、私たちから本音と向き合う機会を奪っています。噓をつかされる原因、つまり「会社辞めたい」ループにはまる原因のひとつをつくってもいるのです。
中でも転職エージェントは、使い方にもっとも注意がいる転職支援サービスです。「転職エージェントには危うさもある」と知り、本音磨きの機会を失わないでほしいと願っています。
「冷静に考えればわかること」がわからなくなるのはなぜ?
外資系コンサルティング会社に新卒で入社したコンサルタントのAさん(20代後半・女性)も、転職エージェントを利用していました。
平日の残業も多く、休日も仕事をしていました。ひとりで転職活動をする時間も、紹介された求人を吟味する時間もありません。Aさんは、転職エージェントに紹介されたIT企業の選考を、違和感がありながらも受けていました。
内定が出たときに転職エージェントから「内定を受諾するかどうかの回答期限は週明けです」と急かされ、ようやく「ちょっと言いなりになりすぎかも」と考え直し、行動に移します。



