外出時の対策
先述のとおり、筆者は事実上、ホテルで暮らしているようなものだ。そして、必ずしも自分で宿泊先を選べているわけではない。そのため、宿泊先があまり安全ではないと感じた時には、パスポートや携帯電話、ノートパソコンなど、旅の必須アイテムは常に持ち歩くようにしている。
そのほか、外出中に盗難に遭うことがないようにするため、「DO NOT DISTURB」のサインを出しておく、狙われるかもしれないものは、洗濯物の山の下に隠しておくなど、いくつかの対策を講じている──それらは今のところ、うまくいっている。
また、World Travel Protection(ワールド・トラベル・プロテクション)のアメリカ地域のセキュリティ担当ディレクター、フランク・ハリソンも、トラベルロックやドアストッパーといった携帯用のセキュリティデバイスを持っていくなど、いくつかの独自の対策を講じているという。
これまで訪れた場所の中で、金属探知機でチェックを受けた人しか中に入れず、エレベーターも部屋のキーカードがないと利用できないホテルが大半を占めるトルコやカタールなどでは、安心感を得ることができた。
また、米国をはじめ多くの場所でも、適切なエリアにある適切なホテルを選ぶ限り、安心して過ごすことができた(注:宿泊料金だけでホテルを選ぶと、危険なエリアを選んでしまう可能性がある。実際に予約する前に、必ず犯罪マップをチェックしよう)。
ホテルに関する安全対策のカギは、シンプルだ。潮が満ちてくれば波で壊されてしまう城のように思えたら、チェックアウトすること。せっかくの休暇を、強盗映画のストーリーのようなものにする必要はない。あなたが気にかけるべきミステリーは、ビーチで読む小説だけでいい。


