9. AIスキルの価値を測定し、伝える
あなたのAIスキルが持つ価値を示す、具体的な指標を記録しておこう。
・AIアプリケーションによる時間の節約、品質の向上、コストの削減、生産量の増加などを測定する
・AIによってどのように業務が改善されたかを示す、ビフォーアフター比較を作成する
・例えば、「AIを調査に使用することで、その調査範囲を拡大しながら、それにかかる時間を4時間から45分に短縮した」といった、具体的な例を盛り込もう
・そうした記録を、チームミーティングなどの際に上司と共有しよう
こうした成果を定量化し、誰かに伝えることで、あなたのスキルを「見える化」できるだけでなく、テクノロジーを活用して測定可能なビジネスバリューをもたらすことが可能な人物として、あなたを位置づけることができる。
10. AI倫理と批判的思考力を身につける
AIのアウトプットを人間が検証する必要性や、人間の洞察が必要なタスクとは何かについて学ぶことで、責任を持ってAIを使用する判断力を養おう。AIのアウトプットをそのまま受け入れるのではなく、批判的に評価する練習をするのだ。また、各業界のAI倫理ガイドラインやベストプラクティスを研究し、常に情報をアップデートすることも重要だ。
企業が、AIの能力と限界を理解する人材を求めるにつれ、こうした批判的思考力の価値はますます高まっている。AIを頻繁に使用するだけでなく、それを賢く使う方法を知ることで、信頼に足るAIの実践的使用者として、あなたを差別化できるだろう。
AI を駆使する人材獲得のため、雇用市場で競争激化
多くの人が傍観者のままである一方、AIスキルを積極的に開発する人は、企業にとって不可欠な存在となるだろう。本稿で紹介した戦略を取り入れることで、威圧的なテクノロジーとしてAIを見るのではなく、あなたの仕事上の相棒としてAIを活用できるようになる。
覚えておいてほしいのは、AIのスキルを身につけるために、技術的な専門家になる必要はないということだ。戦略的に考え、問題を解決し、最新のツールを活用して成果を上げる方法を知ることが重要である。AIがますます重要視されるなか、学び、実験し、適応しようとするあなたの姿勢は、あなたを職場で際立たせるだけでなく、あなたにキャリア上の優位性をもたらすことだろう。


