アマゾンが月定額1080円で1億曲を超える音楽とポッドキャストを提供する、Amazon Music UnlimitedにAudibleのオーディオブックを新しいコンテンツとして追加した。アマゾンによる2つの主要なオーディオサービスの関係性が深まることにより、競合他社によるコンテンツ配信サービスとの圧倒的な違いを生み出せるのか。Amazon Musicの統括責任者であるライアン・レディントン氏にインタビューした。
Amazon Musicはユーザーのため「クオリティ」にこだわってきた
アマゾンによると、現在Amazon Musicは世界有数の音楽ストリーミングサービスとして毎日、数百万人以上のユーザーに利用されている。特に日本ではAmazon Music Unlimitedの会員数が過去5年間で約3倍に増加したという。「プレミアムなオーディオ体験を優れたコストパフォーマンスで提供し、ファンとアーティストを結びつける」という使命を貫いてきたことが、この成功を呼び寄せたのだとレディントン氏は語っている。
アマゾンによる音楽サービスの歴史を振り返りながら、Amazon Musicの特徴を浮き彫りにしてみよう。
起源は2000年11月に、日本でAmazon.co.jpによるオンラインストアがオープンしたところだろう。その1年後、書籍に続いてCDの販売が始まる。2010年にはMP3音楽ファイルをAmazon.co.jpでダウンロード販売するデジタル音楽配信サービスの「Amazon MP3」も始まった。当時はiPodやソニーのポータブル音楽プレーヤー「ウォークマン」の全盛期だったことから、アマゾンのダウンロード配信はさまざまな音楽ファンから好評を得た。
2015年にはアマゾンの定額制音楽ストリーミングサービス「Prime Music」が日本に上陸する。100万曲を超える楽曲が定額「聴き放題」で楽しめるサービスは、やがて2017年に登場する、楽曲数を4000万以上に拡大したAmazon Music Unlimitedに進化する。音楽好きを自負する筆者も、自分のCD/レコード棚にあるお気に入りの楽曲が、スマホやPCのアプリ上で「ほぼ見つかる」サービスを現在も愛用している。




