日本の推し活文化もアマゾンが支える
2025年はAmazon.co.jp内にFUJI ROCK公式グッズページを開設している。このようなイベント限定商品のオンラインコマースも、音楽ライブの配信と同様に好評を博しているそうだ。
音楽コンテンツと、それを創るアーティストの活動をグッズ販売の面からも支えるオンラインコマースのプラットフォームを持っていることはアマゾンの他にない強みだ。ファンの目線から見れば、お気に入りのアーティストの楽曲をAmazon Musicで聴き、グッズ販売で応援する楽しみをアマゾンのプラットフォームでまとめて楽しめる魅力がある。

レディントン氏は「日本は世界の音楽文化において特別な存在」であると語る。その理由は情熱的にアーティストを支えるファンダム、つまり日本語でいうところの「推し活」の取り組みがユニークだからだ。
「日本のファンダム、つまり推し活の勢いは世界の中でも傑出しています。アマゾンが推し活をどのような形で支援できるのか、グローバルと日本のチームが連携しながら、特に日本のファンに寄せていただける生の声から多くのことを学んでいます」
Amazon Musicからアーティストのグッズを販売するAmazon.co.jpの公式ページに直接誘導する導線があってもいいと筆者は思う。レディントン氏は、今後もアーティストやそのマネジメントチーム、レコードレーベルと連携しながら、アマゾンが提供するさまざまなサービス、リテール網を通じてファンに新しい体験を届けたいと語った。実際に新しいサービスを提供するための準備も着実に進んでいるようだ。レディントン氏は「ぜひご期待ください」と答え、さらに大きな展開について含みを持たせた。
アマゾンは独自の音楽配信サービスの周囲に、ビデオ配信のPrime Video、ゲーミングコンテンツとも関わりの深いTwitchといったユニークで「強い」プラットフォームを数多く持っている。何よりAmazonのオンラインコマースが、今後さまざまな形で音楽ファンとアーティストを結びつけて、新たな体験価値を生む可能性がありそうだ。アマゾンによるあっと驚くような挑戦を期待したい。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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