オーディオブック「すべて1つの場所」で楽しめる強み
Audibleのオーディオブックも、6月24日からAmazon Music Unlimitedのホーム画面に並んだ。ユーザーは月額1080円のサブスクリプション料金に追加費用を払うことなく、90万作品以上のオーディオブックから「毎月1冊」を選んで全編が聴ける。
筆者は本は活字で読みたい派なので、正直これまでAudibleのサービスはあまり使ってこなかった。ところが最近、飛行機で移動する機会が多くあり、道中に楽しむコンテンツをいろいろと試す中でAudibleの良さを知った。機内が消灯した後は、スマホやタブレットで映画を観たり、電子書籍を読んでいると目が疲れる。ところがオーディオブックは目を酷使するストレスから解放されるので、ゆったりとコンテンツの世界にのめり込める。食事を楽しみながらハンズフリーで聴けるところも良かった。
Amazon Music Unlimitedのサブスク料金内では、1カ月で楽しめるのは1冊分だけ。続刊が気になってしまったら、次の月を待たなければならない。それならばAudibleのプラットフォームから月額1500円の「読み放題」プランに登録するか、または1冊単位で買い切り購入も選べる。Amazon Music Unlimitedのサービス拡大を機に、Audibleのユーザーが今後も増えそうだ。

レディントン氏は、Amazon Musicの継続的な進化の中で、「日本のお客様は完全なオーディオエンターテインメント体験を求めており、さらに良いサービスを期待している」という重要なひらめきを得たと語る。ここからAmazon Music Unlimited会員にAudibleのオーディオブックを提供したいというアイデアも生まれたという。
レディントン氏は、今回の決定は「Amazon Musicのお客様にさらなる価値と利便性を提供するものになると確信している」と語り、笑みを浮かべた。音質にもこだわる音楽配信、ポッドキャスト、そしてオーディオブックが「すべて1つの場所」で楽しめるという強みは、確かにいま、ライバルの音楽配信サービスにはない。Prime VideoやTwitchと連携するライブ配信が加わればまさしく鬼に金棒だ。
アマゾンが開催した発表会で、ゲストとして登壇した新しい学校のリーダーズのメンバーが、Amazon Musicでこれからも音楽作品をリリースしながら、Audibleのコンテンツ制作にも関わってみたいとコメントしていた。例えばコンテンツを「読み聞かせる」ナレーターとしても、メンバーの活躍に触れたいというファンも多くいるはずだ。筆者も自分が応援しているアーティストが朗読してくれるオーディオブックがあれば、片っ端から手に入れたいと思う。レディントン氏も「これからAudibleとAmazon Musicによるさまざまなコラボレーションがあり得るだろう」と展望を語った。



