アマゾンは音楽配信サービスの「音質」にもこだわった。2019年にローンチした「Amazon Music HD」は、CDと同じ音質のロスレス音源や、CDを超えるハイレゾロスレス音源を数多く取りそろえて、熱心なオーディオファンも魅了した。立体空間を再現する3D Musicの音源もこの時から徐々にカタログに加わり、現在はハイレゾ・ロスレスに3Dも充実する音楽サービスとして人気を集めている。
コロナ禍の中にもアーティストとファンの絆をつないだ
Amazon Musicの先見性は、2020年のコロナ禍の頃に、アマゾンのライブストリーミングプラットフォームであるTwitchと連携して、いくつかの音楽ライブ配信を実現したことにも発揮された。当時は世界中でライブやフェスといった対面型の音楽イベントが中止、または延期を余儀なくされ、アーティストと音楽ファンの交流が絶たれた頃だった。インターネット配信による音楽ライブが物理的距離や感染リスクを超えて、双方を結び付けることに大きな役割を果たしたことはまだ記憶に新しい。
インターネットによる音楽ライブ配信は、現在も時間と場所の制約を超えて、音楽による感動を多くのファンに届ける重要な役割を担っている。Amazon Musicは2023年から、日本を代表する音楽フェス「FUJI ROCK FESTIVAL」のオフィシャルサポーターとして参画。2024年にはPrime VideoとTwitchのAmazon Music公式チャンネルで、フェスの無料・独占生配信を実施したところ、期間中に数千万を超える視聴数を記録したという。ライアン氏がその成功を振り返った。
「アマゾンは世界各国で音楽イベントのライブストリーミングを実施してきましたが、フジロックフェスティバルはその中で最も大きな成功例のひとつです。世界中のファンに、日本の音楽シーンの熱量を伝えるよい機会にもなったと自負しています」



