ドナルド・トランプ米大統領の支持者らが、イスラエルとイランの暫定的な停戦の合意などを理由に、トランプにノーベル平和賞が与えられるべきだと主張している。トランプは何年も前からこの賞を狙っており、支持者からの声に同調している。
「最も致命的な兵器の入手を阻止」
共和党のバディー・カーター下院議員(ジョージア州選出)は24日、「世界最大のテロ支援国家が地球上で最も致命的な兵器を手に入れるのを阻止した」としてトランプをノーベル平和賞に推薦した。イランの核施設3カ所に対して米軍が先週末に実施した空爆を指すものだが、この攻撃による影響はまだ判然としない。
トランプ本人も同日、右派のポッドキャスター、チャーリー・カークによる「トランプ大統領はノーベル平和賞を受賞すべきだ」というX(旧ツイッター)への投稿を自身のSNSトゥルース・ソーシャルでシェアした。
トランプの長男ドナルド・トランプ・ジュニアは、バラク・オバマ元米大統領が核不拡散の推進やイスラム世界との関係改善で2009年にこの賞を受賞した一方、トランプが受賞を逃すとすれば、オバマの受賞は「アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)」だったということになると主張した。
このほか、米国のイラン介入を最も強硬に主張してきたひとりである共和党のリンゼー・グラム上院議員(サウスカロライナ州選出)も「もしわれわれがイランの行動を変えることができるのであれば、トランプ大統領は格別なノーベル平和賞を授けられるに値する」とCNNテレビに語った。
「リベラルにしか与えられない」と不満
トランプがノーベル平和賞を欲しがっているのは明らかで、米紙ニューヨーク・タイムズによるとこれまでに何十回も公の場でこの話をしている。つい先週も、どうせ自分はもらえないだろうと不満をこぼしていた。



