4人の場で、発言が多い順に1番手、2番手、3番手、4番手とした場合、「理想的なポジションは2番手」と、静岡産業大学教授で延べ3000億を超える人間の行動パターンを分析してきた岩本武範氏は言います。
そして、2番手になるうえで心がけたいのが「話を広げる」こと。岩本氏の著書『なぜ4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』(サンマーク出版)から、一部引用・再編集してご紹介します。
話をまとめてはいけない
そんなNGワードとは、「つまり」「ってことだよね」。
「つまり、それってこういうことですよね」
こんな「まとめフレーズ」は会話のテンションを下げてしまう原因のひとつ。場をまとめてほしいなんて、案外、じつは誰も思っていないからです。
「あれ? なんの話してたっけ?」こんなときのほうが意外と楽しかったり、盛り上がったりしますよね。
「あの人カッコイイ」「え、そう?」「カッコイイじゃん!」「信じられない(笑)」「そっちこそ、かっこよくないなんて、信じられない(笑)」
こんな「話が一致しなくても盛り上がる」シーンを、なんとなく想像できるのではないでしょうか。
普段の会話で、まとめるってじつはそんなに求められていません。
ではなぜ、「話をまとめる」ことにはリスクがあるのか。
この「まとめる」という行為には、相手の古い脳を活性化して場の空気を悪くするリスクがあります。
一生懸命話した内容を「それって、こういうことだよね」なんて、別の言葉やニュアンスで言い直されてしまうと、古い脳はカチンときます。
「あなたの話は長いけど、要はこういうことが言いたいんでしょ」
そんなメッセージが伝わってしまえば、なんだか自分が否定されたり見下されたりした気がするのです。



