「え?」
言葉が短くて、ついつい言ってしまう、この「え?」。
ところが、コミュニケーションにおいては「地雷ワード」です。
ではこの言葉、いかに人に与える印象が悪いのか。
ものは試しにと、リサーチを敢行しました。
たった「1文字」で嫌われる
自分が聞き役になり、相手が話し終えたとき「え?」と聞き返す、そんな実験を約60名を対象におこない、どういう気持ちになったかを後でヒアリングしてみたのです。
結果は、「イライラする」「ムカついた」「とても感じが悪いと思った」など散々。なかには、「え?」と言った瞬間、口を閉ざしてしまった人も3名いました。
「伝わらなくて申しわけない気持ちになった」と言ってくださる方もいましたが、ほとんどは何かしらネガティブな気分になっていたようです。
ではなぜ、「え?」というひと言が、これほど人に悪い印象を与えてしまうのか。
大前提として、人は自分が話していることが当然相手に伝わるものだと思っています。そんなとき、たとえひと言であっても聞き返されるのは予期せぬ反応。脳は「理解してくれる」という期待と「理解してもらえていない」現実とのギャップを必死で埋めようとして疲れてしまうのです。
このように、聞き返されるというのは、その人の脳にとってじつにストレスとなる行為。そのため、聞き返してきた人のことまで不快に感じるのです。
では、本当に聞こえなくて、確認したいときはどうすればいいのか。
この場合、自分が聞き取れなかったことを、先に相手に伝えることが重要です。
「あなたの言い方が悪いのではなく、私が聞こえなかっただけなんです」
そういうニュアンスを先に伝えれば、相手は自分が否定されたとは感じません。
なので、まずは「ごめんね」「申しわけありません」と先に伝えましょう。
とくに上下関係がある場合は慎重に。
上司に対して「え?」と聞くのはもちろん失礼にあたりますが、部下に対しても「上から目線で話されている」と受け取られ、古い脳が活性化する可能性があります。
部下に対してなら、「ごめんね、聞こえなかった」。
上司に対してなら、「申しわけありません、聞きそびれました」。
こんな感じで聞き返すのがいいかと思います。
たった1文字で、相手の古い脳を刺激してしまわないように。コミュニケーション中の「え?」は封印してしまいましょう。
注:記事中リンクから商品の購入などを行なうと、編集部に収益が入ることがあります。また事業者は、商品の選定や記事内容には一切関与していません。



