キャリア

2025.06.27 08:00

米国58%の労働者が取り入れる時間術 タイムブロッキングを今日から実践

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日々の生活で生産性とウェルビーイングのバランスをうまく取る方法を探し求める働き手が増えている。そこでお勧めしたいのが、作業に集中して取り組む時間を効果的に確保できる手段「タイムボクシング」だ。これは、カレンダーで一定の時間枠を設定し、それぞれの枠にタスクを割り当てる時間管理術だ。

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Owl Labs(アウル・ラボ)が発表した2024年版のリポート『ハイブリッドワークの現状』によると、「タイムボクシングで1日を管理し、会議出席を強要されないようにしている」と答えた従業員は58%に上った。

タイムボクシングが、時代に合った時間管理術になったわけ

仕事をしていると、通知がひっきりなしに届き、優先事項が頻繁に入れ替わり、仕事と私生活の境が曖昧になる。そのため、目的をもってスケジュールを組み立てる能力は欠かせないものとなった──より多くの仕事をこなすためだけではなく、ウェルビーイングを確保する上でも。

従業員は役職を問わず、常にメールをチェックしたり、Slackメッセージに返信したり、タスクを切り替えたりしている。そのせいで、「重要度が高く、興味深く、充実感を得られそうな、集中して取り組む必要のあるタスク」が後回しになってしまう。

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オフィス勤務のフルタイム従業員では、タイムボクシングの利用者は64%

アウル・ラボのリポートによると、「カレンダーでタスクの時間枠を設定して働く」と回答する人がとりわけ多いのはミレニアル世代(29歳から44歳)で、ほかのどの世代よりもその傾向が顕著だという。タイムボクシングを活用している割合は、ミレニアル世代が57%なのに対し、X世代(45歳から60歳)は22%、Z世代(10代から28歳まで)は14%、ベビーブーマー世代(61歳以上)は7%だった。

一方、オフィス勤務のフルタイム従業員のうち、タイムボクシングを利用している人は64%に上った。それに対して、オフィスとそれ以外で働く「ハイブリッド型」の勤務体系で働く従業員は28%、リモートワークのフルタイム勤務者では8%だった。

これはうなずける結果だ。というのも、私(筆者)自身がオフィス勤務になったとき、タイムボクシングを活用し始めたからだ。

カレンダーを使った時間管理は、オフィス勤務時の基本ツール

オフィスのオープンな環境は、協力して働くのにうってつけだと考える人がいる一方で、集中したり深く考えたりする作業には最悪だと考える人もいる。実際、誰にも邪魔されずに集中したり、重要なタスクに取り組んだりするのはほぼ不可能だ。仕事を楽しみつつ生産性や質、ウェルビーイングを維持するためには、「自分の」時間を優先する必要がある。ということでカレンダーを使った時間管理は、オフィスのような難しい環境でうまく仕事をこなしていくための基本的なツールといえる。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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