トランプ政権への批判
「この措置は、控えめに言っても壊滅的だ」とトレバー・プロジェクトのジェイムズ・ブラックCEOは声明で述べた。彼はまた「超党派で支持され実証された効果がある、高リスクの若者を暗闇の中で支えてきたサービスを廃止するという決定は、到底理解できない」と付け加えた。
この5月には、100人を超える民主党下院議員が、ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官に宛てた資金提供継続を求める書簡に署名した。
彼らはトランプ政権の計画が「近視眼的でかつ危険だ」と非難し、「自殺リスクの高い集団への支援が打ち切られれば命に関わる結果を招く」と訴えた。民主党の上院議員7人も同様の書簡をケネディ長官に送り、「危機に瀕した若者のために設計された専門サービスを撤廃することは無責任だ」と主張した。
トランプ政権のLGBTQ+への対応
今回のホットラインの終了措置は、トランプ政権がLGBTQ+の健康に関する研究資金の削減を進める中で行われた。NYTによると、米国立衛生研究所(NIH)による助成金のうち、5月までに8億ドル(約1160億円)以上が削減されており、その中にはLGBTQ+の健康に関連する数百件の研究が含まれていた。
マサチューセッツ州ボストンの連邦地裁判事は17日、こうした研究助成金の削減が「人種差別およびLGBTQコミュニティに対する差別にあたる」として差し止め命令を出した。トランプはまた、トランスジェンダーの人々を標的とする複数の大統領令を出しており、そこには、米国が「男性と女性のふたつの性別しか認めない」という宣言や、トランスジェンダーの軍への入隊や女子スポーツへの参加を禁じる命令が含まれている。


