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2025.06.19 08:00

流行より利益、地味に儲けた成功者たちの戦略 「退屈なビジネス」で静かに富を築く

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「退屈なミリオネア」の話をしよう。それは、地味に資産を積み重ねてきた人たちのことだ。彼らがミリオネアになれたのは、たいていの人がやりたがらないこと、つまり、退屈なビジネスを作り上げたからである。

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何百万もの人が購入した注目のアプリを開発したわけでもないし、仮想通貨に全財産を注ぎ込んだわけでもない。流行を追いかけたり、危険なことに手を出したりしたわけでもない。退屈なミリオネアが選んだのは、富の構築に向けた「退屈な」道だ。収支を管理し、一貫した行動をとり、賢明な決断を下すという道のりが、彼らをミリオネアにした。

つまり、堅実なビジネスを経営し、収益につながる資産に投資し、名声よりも利益を優先することで、本物の富を地道に築き上げたのだ。派手な暮らしはせず、雑誌の表紙を華々しく飾ることもない。ただ、月を追うごとに預金残高を増やしていっただけなのだ。

退屈なミリオネアとはどんな人か

退屈なミリオネアは、ネットで話題になったこともないし、大きな注目を集めたこともない。例えば、水道工事会社の経営者や、賃貸物件の所有者、コインランドリーチェーンの経営者、専門的アドバイスを高額報酬で行うコンサルタントといった人かもしれない。

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彼らのビジネスは華やかではないし、最新の流行というわけでもないが、儲けは出る。退屈なミリオネアは、ソーシャルメディアで自慢したり、フォロワーをせっせと増やしたりしない。それよりも、地道に純資産を増やすことに力を入れている。

退屈なミリオネアが他の人と違うのは、利益率が低ければ、いくら売り上げがあっても無駄だと理解しているところだ。彼らは、金銭について賢明な決断を下し、収益を再投資し、お金が自動的に増えていくシステムを築いている。

ごく普通の生活を送っているように見えるし、実際、あなたの隣人がそうかもしれない。質素な家で暮らしており(ウォーレン・バフェットを思い出してほしい)、豪勢に暮らそうとは考えない。

暮らしぶりを見た限りでは、お金持ちとは決して思えないだろうが、その実、大半の人が夢見ることしかできないような富と経済的な自由を手にしている。

ビジネスは、派手より地味がいい理由

面白くて刺激的なビジネスは、その裏側で混乱が生じていることが多い。一方、退屈なビジネスは、コントロールされている。

スタートアップのような刺激的なビジネスは、投資家から強いプレッシャーを受け、燃え尽きるまで働き、多額の経費がかかり、いつ収益が得られるのか予期できない。それに比べて、退屈なビジネスは管理が行き届いており、先を予測できる。着実で儲かるビジネスを構築すると、安定や資産が手に入り、目的をもって資産を築いていけるようになる。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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