ロバーツやマーク・プライアー投手コーチらドジャースの意思決定者たちは、大谷の投球内容にご満悦だった。ロバーツは5月29日に大谷の投手復帰はオールスター後になると示唆していたが、この日の投球内容を踏まえ、大谷がオールスター前に投げる「可能性はゼロではない」と含みをもたせた。
故障者が続出中のドジャース投手陣
ドジャースは今シーズンの大部分を通じて、大谷だけでなく、サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を3回獲得したベテラン左腕のクレイトン・カーショウ、同賞を2回受賞している新戦力の左腕ブレイク・スネル、右腕タイラー・グラスノーといった実績ある先発投手、さらには期待の新人である佐々木朗希を起用できていない。カーショウは最近、戦線に復帰している。
投手としての大谷は、通算38勝19敗、防御率3.01を記録している。2022年にはエンゼルスで自己最多となる28試合で先発登板し、15勝9敗、防御率2.33、奪三振率(9回あたりの平均奪三振数)11.9という成績を収めた。奪三振率はアメリカンリーグでトップだった。
同じシーズンにサイ・ヤング賞とMVPを受賞した投手は過去に数人いるが、毎日のようにスタメンで出場する選手ではいない。投手を務める日以外はDH(指名打者)としてラインアップに加わる大谷は、ダブル受賞すれば史上初の快挙になる。ただ、マウンド復帰がシーズン途中からになる今シーズンは難しいだろう。
大谷はメジャー通算8シーズンで、平均打率.282、通算248本塁打をマークしている。2024年には本塁打を54本放った。過去4年で3回MVPに選ばれており、両リーグでMVPを受賞したのは殿堂入りのフランク・ロビンソンと大谷の2人だけである。
エンゼルスでメジャーデビューを果たした2018年には早速、ア・リーグの新人王に輝いた。
また、過去3シーズン連続で、長打率とOPS(出塁率と長打率の合計)でリーグトップに立っている。
グラウンド内外で続く「大谷効果」
大谷のカリスマ的な魅力は人種の多様な地元ロサンゼルスにもプラスにはたらいている。ロスには日系人も多く住み、「リトル・トーキョー」と呼ばれる日本人街もある。


