若手ほど求める対面での「つながり」
さらに興味深いのは、効果的なコミュニケーション施策への期待が世代で大きく異なることだ。全体では食事会が47.1%で最も支持されたが、20代・30代は食事会に加えて「社員寮や共用部のあるオフィス」を他の世代より高く評価した。
これは従来の「デジタルネイティブ世代はオンラインコミュニケーションを好む」という想定とは異なる結果といえる。
調査では「相手の情報が少ない中で個別でコミュニケーションを取るにはハードルが高い」という若手の傾向が分析されている。これまでの関係性がある世代とは異なり、まず相手を知る必要がある若手にとって、対面での「群れる」コミュニケーションの方が取り組みやすいということかもしれない。
問われる無形資産の価値
今回の調査結果は、リモートワークが職場のコミュニケーションに与える影響と、世代別のニーズの違いを明らかにしている。
リモートワークを「効率化の象徴」ととらえてきた企業にとって、コミュニケーションという無形資産の価値が改めて問われているのかもしれない。一方で、若い世代が求める「群れる」コミュニケーションは、チームワークや創造性の源泉として、企業の競争力に寄与する可能性があるともいえるだろう。
【調査概要】
調査期間:2025年1月20日~2月11日
調査対象:会社員768名(29歳未満31名、30~39歳131名、40~49歳265名、50歳以上358名)
調査方法: Webアンケート
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