EVに関するデマの典型例と正しい情報
具体的な主張については、EVがガソリン車よりも火災を起こしやすいという話は事実ではない。スウェーデンの民間緊急事態庁(MSB)が同国内の2024年火災統計を元にした発表によれば、EVが火災を起こす確率はガソリン車やディーゼル車の20分の1にとどまっている。
また、欧州気候財団が出資する非営利の情報サイト、カーボン・ブリーフ(Carbon Brief)の調査によると、一般的なEVはバッテリー製造時に生じるカーボン・デット(炭素負債)を2年以内に相殺しており、車両のライフサイクル全体を通じた二酸化炭素(CO2)排出量は、平均的なガソリン車の約3分の1に過ぎないという。
電磁波に関していうと、ファクトチェック団体サイエンス・フィードバック(Science Feedback)が「EVが低周波磁場を発生させるのは事実だが、この磁場が人間の健康に何らかの影響を及ぼすという証拠は存在しない」と指摘している。
事実に基づく資料・研究の参照と、ChatGPTとの会話が誤情報を遠ざける
研究チームは、EVに関する事実に基づく資料や研究を参照することと、ChatGPTとの会話の両方を行うことが、人々を誤情報を信じ込むことから遠ざける効果があることを発見した。
「持続可能な移動手段への移行が世界的に求められる中で、EVのような省エネ技術について誤情報の蔓延を防ぐことは、極めて重要だ」とブレッター博士は指摘した。


