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2025.06.10 13:00

台湾のサーバー機器関連メーカー創業者、「AIブーム」で資産4176億円の富豪に

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データセンターなどサーバー向けガイドレールの製造元として知られるKing Slide Works(キング・スライド・ワークス)は、人工知能(AI)向けデータセンターの需要急増を受けて成長を遂げている。台湾・高雄に本拠を置く同社の株価は、ここ1年で50%以上上昇し、創業者で会長の林聰吉(リン・ツォンジー)は、今年初めてフォーブスの台湾長者番付に登場した。彼は、保有資産29億ドル(約4176億円。1ドル=144円換算)で24位に入った。

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キングスライドは、家具用レールや金属部品を製造する会社として1986年に設立。2001年に米コンパック(2002年に現HPが吸収合併)を顧客として獲得し、サーバーレール事業に進出した。その後、IBMやデルといった他の大手コンピュータメーカーも取り込み、世界有数のサーバーレールのサプライヤーとなった。

キングスライドの売上高は、2024年に前年比76%増の101億台湾ドル(約505億円。1台湾ドル=5円換算)に達し、純利益は128%増の62億台湾ドル(約310億円)を記録した。この背景には、米国での売上が前年比で2倍以上に増加し、全体のほぼ半分を占めるまでになったことが挙げられる。

キングスライドは、トランプ政権の関税の影響が懸念されるにもかかわらず、来年開業予定のテキサスの新工場への2600万ドル(約37億4400万円)の投資を進めている。

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「台湾長者番付」2025年版発表、AI関連で2組が新たにランクイン

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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