サイエンス

2025.06.09 18:00

セレブがハマる「名声」は麻薬か怪物か、心理学で読み解く「内なる世界の4つの段階」

KOTOIMAGES / Shutterstock

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有名になるのはどんな気分だろう?──人生のどこかのタイミングで、こんな疑問を持った経験は、誰にでもあるはずだ。積極的に名声を求めることはなくても、有名人のライフスタイルには、誰しも心惹かれる部分があるものだ。

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実際に有名になってみなければ、本当のところは決してわからない。自分の名前をあらゆる人が口にし、町中の看板に自分の顔が貼り付けられ、一挙手一投足が何百万人もの人々に詮索される体験がどんなものなのかについては。

人生の大半の物事と同様に、名声の実情は、大半の人が夢想する姿とは似ても似つかない。セレブリティのライフスタイルには、華やかなレッドカーペットや崇拝するファンたちにとどまらない、さまざまな要素が存在する。これは、複雑な心理が絡む旅であり、自身の内面にある感情の世界で、激しいアップダウンを経験することもあり得る。

有名人は、常に人目にさらされるそのキャリアを通じて、一般の人とは異なる「現象学的体験」をすることが多い。ブラウン大学が2003年に掲載した論説が説明するように、この「現象論(phenomenology)」という言葉は「経験の哲学」を意味する。つまり、多くの歌手や俳優、著名人は、脚光を浴びる期間を通じて、名声という生きた体験に、時々の異なる時点で、異なる形で向き合うのだ。

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有名人が体験する「名声の4つの段階」について、以下で説明していこう。

次ページ > 1. 「愛憎入り混じる」段階

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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