スキルのあるフリーランスは4種類
アップワークのリポートによると、「フリーランスや契約ベースで行われる高度な知識労働」と、ギグワーク(雇用関係を結ばない単発・短時間の働き方)のあいだには違いがある。スキルのある知識労働者は高度な専門知識を駆使し、組織の課題解決に貢献できるという。
スキルのあるフリーランスは正社員に比べて、大学院の学位を取得している割合が高く(正社員は20%、フリーランスは37%)、その知識を使って高度なサービス(コンピュータープログラミング、マーケティング、クリエイティブデザイン、ITなど)を提供できる傾向にある。
アップワークのリポートでは仕事へのアプローチや管理方法に基づき、スキルのあるフリーランスを4つに大別している:
1. 個人事業主(33%):自分自身で事業を運営し、複数のクライアント、プロジェクトに対応する。
2. エージェンシーに登録しているフリーランス(43%):エージェンシー経由で働き、フルサービスでソリューションを企業に提供する。Z世代に人気の働き方。
3. マネージドサービスを提供するフリーランス(33%):チームの一員としてマネージドサービス(企業のITシステムの運用管理や保守を請け負う)を提供。多くの場合は、1案件につき1つの組織/プロジェクトで働く。
4. AIを活用するフリーランス(31%):ヒューマンスキルとAIツールを組み合わせたフリーランス。Z世代や副業を持つ人に人気で、フルタイムの仕事と両立しやすい。
注:合計が100%を超えているのは、複数の働き方を取り入れているフリーランスがいるため。
まとめ
フリーランスにはデメリットもある。ユーザー管理システムを提供するFrontegg(フロンテッグ)は最新の調査で、おそらくフリーランスの最大級の弱点と思われるものを報告している。この調査ではフリーランスの35%が、(何らかの理由で仕事のシステムに入れない)ログインエラーが生じて、期限厳守の契約を履行できなかったことがあると回答しており、30%が好条件の報酬を逃したと述べている。
この調査ではまた、こうしたロックアウト(システムに入れない状態)によって生じたフリーランスの損失は平均1018ドル(約14万8000円)だと指摘している。フリーランスはまた、ロックアウト後にアクセスを回復するため、1日分の労働に相当する時間(約7時間)を費やしている。ログインの問題で仕事を失ったことがあると述べるフリーランスは20%に上り、3人に1人がログインに関する不満から、プラットフォームを変更したことがある。
しかし全体としてアップワークのリポートは、スキルのあるフリーランスが、伝統的なフルタイムの雇用では得られない自由を手に入れていることを示唆している。
「これらの働き手は、非伝統的な働き方についての価値提案が事実であったことを実感しつつある」とリポートは結論している。「スキルのあるフリーランスがフリーランスとしての働き方を始めた主な理由は、柔軟性を手に入れるため、自分自身のボスになるため、意味のある仕事に取り組むためだが、これらは彼らが今、フリーランスを続けている理由と同じだ」

