働き方

2025.05.19 11:00

大量解雇を背景にフリーランスが増加、2024年に218兆円稼ぎ出す 米国

Dean Drobot / Shutterstock.com

主な調査結果は以下の通り:

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・現在、スキルのある知識労働者の28%が、フリーランスや独立した専門家として活動している。より大きな自律性、経済的な自己制御力、意味のある仕事を求めてのことだ。

・スキルのあるフリーランスは米国経済に活力を与えており、2024年だけで合わせて1兆5000億ドル(約218兆円)を稼ぎ出した。

・フリーランスの仕事のみで収入を得ている人の年収中央値は8万5000ドル(約1240万円)で、正社員の8万ドル(約1160万円)を上回っている。

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・継続的な学習、AIの採用、AI統合に不可欠なヒューマンスキルにおいて、スキルのあるフリーランスは正社員を上回っている。

・「自分は高度なAIスキルを持っている」と述べたのは、フリーランスでは54%、正社員では38%だった。「機械学習モデルの構築、トレーニング、微調整の経験が豊富だ」と答えたフリーランスは29%だった。

・特に高学歴者にとって、フリーランスは今やキャリアの選択肢の一つだ。スキルのあるフリーランスの37%が、大学院の学位を取得している。

・高成長企業の45%が、フリーランスの活用に積極的だ。

・正社員として働く知識労働者の36%が、フリーランスを検討している。

・Z世代がフリーランスのトレンドをけん引しており、スキルのある労働者の53%がすでにフリーランスとして活動している。

・正社員の3分の1以上が、より良い機会を求めてフリーランスを検討している。一方、従来型の雇用に戻りたいと考えているフリーランスは、わずか10%だ。

・企業経営幹部の63%が、キャリアのどこかでフリーランスとして働いた経験を持つ。

・CEOの42%が、現在の専門分野に関連するフリーランスの仕事を経験している。

2025年にフリーランスとして働く5つのメリット

フリーランスとして働くことには、主に5つのメリットがある。

1. 自分のボスになり、采配を振るうことができる。
2. 好きな場所で働くことができる。
3. 個人的および経済的な未来をコントロールできる。
4. 自分にとって意味がある仕事を選択し、情熱を注げる。
5. 伝統的なフルタイムの従業員よりも、高い収入を得られる可能性がある。

さらにアップワークのリポートによれば、スキルのあるフリーランスは正社員と比べて将来への備えができており、AI、ソフトウェア開発、サステナビリティーなどの新しい分野に精通し、継続的な学習と自主的なスキル開発に取り組んでいる。

AIツールの採用も進んでおり、過半数(54%)が「高度なスキルを持っている」と報告している。適応力、批判的思考力、問題解決能力に関しても優位性がある。これらは、AIを使って働くために不可欠な資質だ。

アップワークのリポートには、「経営者は非伝統的な人材モデルの採用にまだ消極的だが、私たちの調査によれば、こうした拡大する人材プールを活用する企業は、より高い収益の成長を実現している」と書かれている。「これらの調査結果は、企業にとって緊急性が高まっていることを浮き彫りにしている。スキルのある労働者が継続的な学習とスキルの多様化を重視し、自己管理型の長期的キャリアを選択する傾向が強まるなか、経営者はこうした専門家を活用するため、人材戦略を見直す必要がある。そうしなければスキルの格差が拡大し、急速に変化する仕事の世界で後れを取ることになる」

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翻訳=米井香織/ガリレオ

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