また、今回の法的異議申し立てでは、ウィキメディア財団はWikipediaがほかのカテゴリー1のサイトとは根本的に異なると主張している。ソーシャルメディアサイトと比べユーザーのリスクが低く、広告掲載、個人データの販売、営利目的の運営は行っていない。ブラッドリー=シュミーグは、「ほぼ完全に寄付によって資金を賄っている非営利団体にとって、厳格な報告およびコンプライアンス義務はリソース上大きな課題となる」と述べている。
「これら義務を果たせないと罰金を科されたり、さらにブロックされたりするリスクがあるため、英国のユーザーはウィキメディアプロジェクトでコンテンツを作成したりアクセスしたりできなくなる」。
ウィキメディア財団は、これら事態を避けるためにカテゴリー1への指定にあたっての基準の明確化を求めている。そのひとつには「コンテンツ推薦システム」の定義の見直しが含まれている。現行の定義では、「コンテンツに影響を与えるアルゴリズムがサイト内に存在するだけで、カテゴリー1に指定される可能性がある」と同財団は述べている。コンテンツの充実を目的とした機能、例えば誤りを早期に発見しやすくするために新規記事を一覧表示する機能や、翻訳が必要な記事をボランティアに提示する機能が「コンテンツ推薦システム」に該当すると解釈される可能性があるという。
インターネットの規制当局、英国情報通信庁(Ofcom)による最初のカテゴリー指定判断は、今夏にも行われる見通しとされているが、ウィキメディア財団はこの審理の迅速化も求めている。
「オンライン安全法本来の趣旨が、『インターネットをより安全なものにする』ことと考えると、我々が今、ウィキペディアのボランティア編集者のプライバシーと安全を守るために戦わざるをえないというのは、極めて残念なことだ」とブラッドリー=シュミーグは述べている。


