便利さよりもつながりを
はっきりさせておこう。デートアプリは、本質的に有害というわけではないが、大きな力をもっている。そして、影響力の大きいツールの例に漏れず、思慮深い利用、自己認識、責任ある設計が必要になる。
ウェルビーイングではなく、注目を集めることに最適化したアルゴリズムが動かすマッチングプラットフォームは、ログイン前と比べてユーザーの不安や孤立感を大きくし、充実感を小さくしないとも限らない。
だが、すべてのアプリを削除したり、現代のマッチングを頭から拒否したりするのは解決策にはならない。もっと意識的に利用し、ネット上のロマンスに近づく際には自分のメンタルヘルス、境界線、自尊心に向けるのと同じような注意を払うことこそが解決策になる。
私たちの神経系に処理できるスピードを超える速さで世界が動いているのなら、真の課題は、より効率的に恋人を見つけることではない。その過程で、自分自身とのつながりを取り戻すことだ。はてしないスクロールよりも深みを、衝動よりも意思を、アルゴリズムよりも本物を選ばなければならない。
たいていの場合、有意義な出会いは、果てしないスワイプからは生まれない。オンラインだろうがオフラインだろうが、健康で地に足のついた、自分のありのままの姿を見せることから生まれるのだ。


