住宅および商業施設の清掃サービス
子どもは散らかすものだし、人がカーペットに物をこぼすのは日常茶飯事だ。ビジネスの世界では、ホワイトカラーの重役らがカーペットにワインのシミをつけて会議室を出ていく。清掃サービスは比較的不況に強いビジネスで、住宅所有者や企業、不動産管理者から安定した需要がある。会社を立ち上げる際のコストはさほどかからず、清掃用具と基本的なマーケティングの費用だけで済むことが多いため、参入しやすい。リピート客が安定した収益をもたらす。起業家は清掃スタッフを雇い、商業契約を確保することで規模を拡大できる。簡単なように聞こえるが、ビジネスを立ち上げて運営するには多くの努力が必要だ。
この仕事の拡張性と収益性は過小評価されている
清掃は華やかでなく、労働集約的な仕事と思われがちで、現代風のベンチャーを追い求める人たちは躊躇する。多くの人はスキルがさほど必要ではない低収入の仕事だと思い込み、この仕事の拡張性と収益性を過小評価している。業界のインサイトによると、清掃事業会社の経営者は平均で年間約5万5700ドル(約800万円)稼ぎ、トップクラスの経営者は商業契約あるいはカーペットや窓の清掃のような特殊なサービスに事業を広げることで、売上を数十万ドルあるいは数百万ドル(約2900万円から約13億円)に増やすことができる。利益率は規模や効率にもよるが、通常10~20%だ。
求人検索プラットフォーム ZipRecruiter(ジップリクルーター)によると、米国の清掃事業会社の経営者の平均年収は12万~12万8000ドル(約1740万〜1860万円)だ。新たに参入した零細企業であれば、当初の収益は3万5000~6万ドル(約510万〜870万円)程度だろう。データマネジメントのAspire Systems(アスパイア・システムズ)によると、利益率は通常、すでに何年も事業を展開している会社で10~20%だが、業務の効率化を図ったりニッチな住宅向けサービスに特化したりすると20~30%以上に達することもある。


