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2025.05.16 08:45

「91歳ドイツ人男性」が自らオノをふるって薪を切り続ける驚きの理由

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「おじいちゃんの家は古くて、トイレは下水溜めのいわゆる『ぼっとん便所』なのね。本当は月に一度、業者に来てもらって、下水溜めを空にしてもらわないといけないのだけれど、その都度お金がかかるから、おじいちゃんは2ヵ月に一度しか業者を呼ばないの。だから下水溜めはいつも溢れかえっている」

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すべての下水がそこに溜まるため、祖父はトウモロコシを茹でると、2リットルほどの湯を窓から捨てるそうです。少しでも長く業者を呼ばずにすませるために、絶対に茹で汁をシンクに流さない……おじいちゃん、なかなか徹底しています。

「配達員にチップ」がドイツの習慣だが

「でもちょっと困った話もあるの。ドイツではクリスマスの時期になると、荷物を家まで持ってきてくれる郵便局の人にチップを渡す習慣があるでしょ。とても素敵な習慣だと思うのだけれど、ある年、おじいちゃんは郵便が値上げしたことに腹を立てていて、なんとチップをあげなかったのよ。『おじいちゃん、郵便の値上げは家に荷物を持ってきてくれる人のせいではないよ!』と説明したんだけど」

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ドイツはキリスト教の影響が強く、クリスマスの時期にはいろんな人を労ってチップを渡すため、財布の紐も緩くなりがちですが、どうやらそれはタニアさんの祖父には当てはまらないようです。

そういえば私は10代の頃、クリスマスのシーズンにミュンヘンの地元紙を配達するアルバイトをしたことがありますが、バイト代よりもチップが多くて非常にありがたかったことを覚えています。

ただし、コロナ禍でオンラインショッピングが増え、自宅に物を届けてもらうことがいわば「当たり前」となったため、最近はアマゾンの配達員にチップを渡さない人も増えたのだそうです。コロナ後のクリスマスに、タニアさんがアマゾンの配達員にチップを渡したところ、その人は感激のあまり泣いてしまったといいます。

スーパーのチラシを吟味し、「安売りの物しか買わない」「クーポンを活用する」など、節約が身についたドイツの高齢者たち。ただし、若い世代は気軽にウーバーなどを利用するようになっており、そうした人の中には「チップはいらない」と考える人も少なくない。そんなわけで、「配達員にチップ」という昔ながらのドイツの習慣は、今後ますます薄れていくのかもしれません。


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文=サンドラ・ヘフェリン

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