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2025.04.25 15:00

OpenAI COOが語る「Japanオフィスの成果」

OpenAIのブラッド・ライトキャップCOOとOpenAI Japanの長崎忠雄社長

OpenAIのブラッド・ライトキャップCOOとOpenAI Japanの長崎忠雄社長

OpenAIがアジア初の拠点として構えた「OpenAI Japan合同会社」の設立から1年を迎えた。

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設立会見に来日した同社COOブラッド・ライトキャップ氏は設立時に「日本にはテクノロジー分野でリーダーシップを取ってきた伝統がある。テクノロジーによって実現される未来について共に築き上げたい」と日本との絆に期待寄せるコメントをしていた。

あれから1年、OpenAIはソフトバンクとの大規模な提携と共同事業、NTTデータとのパートナーシップも発表している。ライトキャップ氏に日本市場におけるこの1年の成果、そして日本のパートナーと作り上げていく」これからの1年」について伺った。

予想を超えた成長を果たした1年

「すばらしい1年でした。日本のユーザーは、OpenAIの企業理念、技術そして製品に対して信じられないほどの熱意を向けていただいています」(ライトキャップ氏)

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この1年で、日本オフィスのメンバーは約30人にまで増加し、週間アクティブユーザー数は3倍に急増した。その結果、グローバル市場の中で日本オフィスの規模は、AIツール・アプリケーション開発者向け市場でトップ5、ビジネスユーザー市場ではトップ3に数えられるまでに成長している。

先日、CEOのサム・アルトマン氏は次世代AIの開発に専念するとの意向を公にしていたが、もう一方の翼であるライトキャップ氏はAIを活用する現場へとよりフォーカスするようになっているという。

「日々の業務運営に関わり、グローバルでのビジネスに重点を置くようになっています。今後は日本を含む国際的なチームと過ごす時間が長くなるでしょう。OpenAIで開発されるさまざまな技術・製品と国際的なユーザーの距離を縮める役割にやりがいを感じています」

OpenAIのブラッド・ライトキャップCOOに話を伺った
OpenAIのブラッド・ライトキャップCOOに話を聞いた

新技術への適応性に優れた日本市場

なぜ日本をアジア最初の拠点として選んだのか。1年を経過して改めて尋ねてみると新しい技術への適応性が極めて高いことを一番の理由として挙げた。

「日本市場は新しい技術を採用し、それを実際のビジネスの現場で活かせる(企業や開発者たちの)受容度の高い市場だと感じています。これは過去の歴史にも表れています。多くの国や地域では、AIツールをワークフローに取り入れる方法や日常生活に組み込む方法について、まだ学び始めたばかりです。しかし日本は、我々がオフィスを構える前から熱心にOpenAIの技術活用を進めていました。テクノロジーを社会に組み込むことの重要性が、社会の中に根づいているのだと思います」

それらは前述した「週間アクティブユーザー数で3倍」という成長にも表れているが、そうした数字以上に価値あるものとして表れてきているのが、日本企業とのパートナーシップ強化だ。

「日本のパートナーのChatGPTに対する熱意は信じられないほどのものです。強力なAIシステムによってビジネスを効率化し、チャットサービスを業務システム、ワークフローの中に組み込むことで、実際のビジネス課題を解決しています」

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