アート

2025.04.19 12:00

LA火災直後のアートフェア「フリーズLA」、成功の背景を振り返る

Frieze Los Angeles 2025(Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)

今回のフリーズ・ロサンゼルスは、2月20日から4日にわたって開催された。だが、実際にはその開幕のちょうど1週間前から、「パーティー」は始まっていた。

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ベニスにあるギャラリー、アーケイン・スペースは、開幕前週の金曜日、14日に「ARTISTS for LA」との提携によるイベントを開催。50人のアーティストの作品を展示・販売し、被災したアーティストや業界関係者を支援する「LA Arts Community Fire Relief Fund(LAアーツコミュニティ火災救済基金)」などの団体に収益を寄付した。

'Inside Out' by Art Production Fund, Lita Albuquerque. Frieze Los Angeles 2025(Photo by Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)
'Inside Out' by Art Production Fund, Lita Albuquerque. Frieze Los Angeles 2025(Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)

参加したアーティストには、リタ・アルバカーク、トレバー・アルバート、サチ・モスコウィッツ、マット・マハーリン、エド・ルシェ、サム・ジョーンズ、ローレン・ボンなどがいる。

その翌週、18日には映画プロデューサー、グラスカ・テイラーのベルエアにある自宅で、カルチャード・マガジン誌がカクテル・パーティーを開催。同誌のエディター、サラ・ハレルソンはスピーチで、奈良美智の彫刻作品の購入を通じて、「Grief and Hope」などの支援団体に寄付を行ったテイラーをたたえた。

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そのほか、ハウザー&ワースDTLAやデイヴィッド・ツヴィルナーなどいくつもののギャラリーが、フェアの開幕前に独自のイベントを実施した。

BLUM, Frieze Los Angeles 2025 (Photo by Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)
BLUM, Frieze Los Angeles 2025(Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)

10日間の「祭典」に

多くの人が開催不可能だと考えた、あるいはタイミング的に不運に見舞われたと考えた4日間のアートフェアは、実際には興味深い、そしてアートへの理解を持つ人々が集まり、語り合い、情報を共有する10日間の一大イベントとなった。火災で大きな打撃を受けた被災者を支援するための寄付金は、多額にのぼっている。

──いずれにしても、サンタモニカ空港で行われたフリーズ・ロサンゼルスを訪れた人たちは誰もが静かに(あるいはそうでもなく)、ロサンゼルスの「アンセム」のようにもなっているランディ・ニューマンの「I love LA」のフレーズを口にしながら、会場を後にしたのではないだろうか(2月2日に行われたグラミー賞授賞式では、被災した地元のバンド「Dawes(ドーズ)」などが、この曲を演奏した)。

Frieze Los Angeles 2025 (Photo by Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)
Frieze Los Angeles 2025 (Casey Kelbaugh. Courtesy of Frieze and CKA.)

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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