片や進歩主義者、片や筋金入りのリバタリアン(自由主義者)。政治思想こそ違えども、リード・ホフマンとピーター・ティールは「社内では能力第一主義」、そして、その会社は「世界を制覇する」という点では完全に一致してきた。
スタンフォード大学時代からの親友でもある2人は、簡易決済サイト「ペイパル」の幹部として同社を世界有数の企業に育て上げた。当時を振り返っても、「勝つことに貪欲な人間としか仕事がしたくなかった」と声を揃える。
彼らはその後、投資家としても成功したが、“逃した魚”も少なくない。ホフマンはツイッターを、ティールはユーチューブを逃したことを今でも悔やんでいる。だが、最大の失敗は「もっと巨額を注ぎ込むべきときに、その決断が下せなかったこと」とティールは明かす。
「スタートアップが成功しそうなときに、投資額を増やさなかったのは大きな誤りだね。本当はそういうときこそ、大きく勝負に出なくちゃいけない」
起業家時代の貪欲さは今でも健在だ。