リーダーシップ

2025.03.07 13:00

リーダーが陥る「有害なポジティブさ」、回避するための3つの方法

リーダーシップのスタイルが、有害なポジティブさに及ぼす影響

100万人以上が受けた『What’s Your Leadership Style?(あなたのリーダーシップスタイルは?)』テストから、リーダーシップスタイルには主に4つの基本形があることがわかっている。その4つとは、実用主義者、理想主義者、管理人、外交官だ。

それぞれのスタイルによって、透明性やエンゲージメントなどに対するアプローチが異なる。それが、有害なポジティブさを悪化させることもあるし、軽減することもある。

・実用主義者は、目標に向かって突き進み、競争を好むタイプで、ほかの何よりも、結果に価値を置く。このタイプは、問題に真正面から立ち向かうことに力を注ぐため、有害なポジティブさに陥る可能性が最も低い。ただし、感情的知性(EI)を欠く場合は、その生真面目なアプローチが、冷たいとか素っ気ないといった印象を与えることもある

・理想主義者は、個人とチームの成長を信条とする。ときに楽観主義に偏り、あらゆる失敗をチャンスだと言うこともある。よかれと思ってのことだが、これによって現実の懸念が無視される場合には、有害なポジティブさに入り込む可能性がある

・管理人は、安定と信頼性を提供する。明快なコミュニケーションとプロセスを確保するが、調和を保とうとするあまり、厳しい真実から逃げることもある

・外交官は、チームを1つにまとめる接着剤だ。人間関係を優先し、衝突を嫌うこともある。それが、うわべを繕ったり、難しい対話を完全に避けたりすることにつながるかもしれない

有害なポジティブさの正し方

自分の属する組織が有害なポジティブさに陥ってしまったらどうすればいいのだろうか。そんなときにとるべき行動は、次のとおりだ。

まずは、うわべを繕うのをやめよう。社員は、真実に対処できる。希望と「現実の否定」とのあいだには、途方もなく大きな溝がある。希望とは、「これは大変なことだ、でも我々には計画がある」と言うことだ。そして現実の否定とは、「万事うまくいっている、心配する必要はない」と言うことだ。

うまくいっていないときには、社員にはそれとわかるものだ。社員を、知性のある大人として対応すると、社員の方もあなたを尊重する。

言うべきこと:「我々はいま、現実的ないくつかの難問に直面している。それをどうにかするには、大変な仕事が求められるだろう。だが、このように問題に対処するつもりだ」

言ってはいけないこと:「とにかくポジティブでいよう。そのうちに万事うまくいくはずだ」

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翻訳=梅田智世/ガリレオ

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