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北米

2025.02.25 12:00

アップルが米国に75兆円投資、「国内製造」を強化し2万人の新規雇用を約束

アップルのティム・クックCEO(Justin Sullivan/Getty Images)

アップルのティム・クックCEO(Justin Sullivan/Getty Images)

アップルは2月25日、今後の4年間で米国に5000億ドル(約75兆円)以上を投資する計画を発表した。同社のティム・クックCEOがトランプ大統領と会談した数日後に発表されたこの投資には、米国内での新工場の建設や2万人の雇用の創出が含まれている。

クックCEOはこの投資計画の中にアップルの先端技術開発に向けたファンドの規模を50億ドルから100億ドル(約1兆5000億円)に倍増させることや、ヒューストンに新たな製造施設を建設することを盛り込んでいる。

ヒューストンの新工場では、アップルの人工知能(AI)プラットフォームのApple Intelligence向けのサーバーが製造される予定という。

また、同社が2017年に立ち上げを宣言した米国先進製造基金(Advanced Manufacturing Fund)の拡大計画には、アリゾナ州に建設されるTSMC(台湾積体電路製造)の新工場への「数十億ドル規模の投資」が盛り込まれている。

アップルはまた、ミシガン州に次世代の米国の製造業の従事者を育成するアカデミーを設立して研究開発を強化し、Apple TV+向けの番組制作を20州で行うという。同社はさらに、AI分野の強化に向けて、ノースカロライナ州やアイオワ州、オレゴン州、アリゾナ州、ネバダ州でデータセンターの拡充を進める計画だ。

アップルが今後の数年で新たに雇用する2万人の大部分は、研究開発や半導体分野のエンジニアリング、ソフトウェア開発、AIおよび機械学習に従事する人材だとされている。

クックCEOは、先週のトランプとの会談で、輸入品への関税がアップルの製品に及ぼす影響への懸念を伝えていた。トランプは、21日にクックCEOと会談したことを明かし、アップルが「関税を支払いたくないから」という理由でメキシコで予定していた2つの工場の建設計画を撤回し、米国内に工場を建設することを決めたと主張した。彼はまた、「関税はすばらしい」とも付け加えた。

トランプは、アップルの発表後に行なったTruth Socialの投稿で、「アップルが米国に過去最高の5000億ドルの投資を行うと発表したのは、我々がやっていることを信頼しているからだ。信頼がなければ彼らは10セントたりとも投資しないだろう。ティム・クックとアップルに感謝する!」と投稿した。

クックCEOは、先月のトランプの就任式に他のシリコンバレーの有力者たちと並んで参加していた。他の参加者には、テスラのイーロン・マスクやメタのマーク・ザッカーバーグ、アマゾンのジェフ・ベゾス、グーグルのセルゲイ・ブリンやスンダー・ピチャイ、OpenAIのサム・アルトマンらが含まれていた。クックCEOは、トランプの就任式の基金に個人で100万ドル(約1億5000万円)を寄付したと報じられていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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