投資手法を構築する
バフェット・スタイルのポートフォリオを構築するには、根本的な視点の転換が必要だ。第一に、株式を実際のビジネスの一部として捉えよう。最も魅力的な投資機会は、創業者も株式を所有しており、長期的な視点をもつ株主と利害が一致している企業で生まれることが多い。
第二に、自分が理解できる事業だけに集中しよう。その企業の競争優位性やビジネスモデルを一段落で説明できない場合は、より単純な企業に目を向けるべきだ。
第三に、確信度の高いアイデアを集中的にポートフォリオに組み入れよう。分散投資は無知から身を守る方法ではあるが、その一方で、集中投資は、投資先の企業に対する深い理解度と組み合わさることで、大きな富を生む。
第四に、四半期単位ではなく数十年単位で考えよう。短期的な市場の動きはノイズであり、長期的な業績こそがシグナルである。
第五に、十分な現金を維持しよう。忍耐強い投資家は、またとない機会が訪れたときに果断に行動するために、現金の蓄えを必要とする。
ロングゲーム
このアプローチで成功するには、何が重要かを測定する必要がある。四半期ごとのベンチマークにこだわるのではなく、事業が生み出すキャッシュフローの流れと競争力の強さに注目するのだ。高い収益率で資本を再投資しているか？ 市場での地位は高まっているか？この戦略の優美さは、複雑さの裏側にあるシンプルさにある。企業を深く理解するためには、より多くの先行投資が必要になるが、投資においては稀有なもの、つまり、市場が短期集中型になるにつれてより大きくなる持続可能な優位性を提供する。
最終的には、四半期ごとに市場を打ち負かすのではなく、卓越したビジネスを所有することで世代を超えた富を築くのだ。このゲームでは、忍耐は単なる美徳ではなく、最大の競争優位性なのだ。
情報開示：筆者は本稿で言及した銘柄のポジションを保有している、または保有していたことがある。本記事で述べられている見解は、あくまでも筆者の見解であり、投資アドバイスとして受け取られるべきものではない。
（forbes.com原文）
