3. 結果だけでなく、そこに至る努力にも報いる
「評価されている、という実感は、金銭面だけでなく、努力が認められているという認識から生まれるものだ。大小を問わず、部下の成功を賞賛しよう。特に、舞台裏で頑張ってくれた人は大いに讃えるべきだ。褒め言葉も、『チームのみんな、よくやった!』といった、誰にでも当てはまるものではなく、具体的なものにしよう。例えば、『アレクサ、君のプレゼンテーションは圧巻の出来だった。そこでの知見が、あのクライアントとの商談の流れを大きく変えたよ』のように語ると良いだろう」「個人の能力に即した賞賛や、成功の原動力となった特定の詳細部分に光を当てる言葉が、社員のモチベーションに再び火をつける。会社から心が離れる状況が起きる前に、その芽を摘むことができるはずだ」
4. メンタルヘルスと柔軟性を最も重視する
「燃え尽きは、現実に起きている問題だ。自分のメンタルヘルスが無視されていると感じる従業員は、静かに、あるいは大っぴらに不満を述べる形で、いずれは勤務先を去ることになるだろう。これは、特にZ世代にとって重要だ。この世代は、健康的なワークライフバランスと働き方の柔軟性を、従来型のキャリアを発展させるチャンスよりも重視する傾向にあるからだ」「従業員の心身の健康を推進する日や、柔軟性のあるスケジュール設定、メンタルヘルスに関する知見に触れられる環境は、もはやぜいたく品ではない。これらは、常に利用可能な状態にしておくべきだ」
「さらに重要なポイントとして、リーダーは、自ら模範を示さなければならない。小休止を取るよう促し、就業時間を過ぎたら、仕事用のサービスからサインオフすることを当たり前とし、週末のメールやSlackでのやり取りを控えよう。リーダーが心身の健康に価値を置いている姿を目の当たりにすると、それを手本としてチーム全体の雰囲気も定まってくる」
企業ができるリベンジ退職対策
専門家たちの意見をまとめよう。企業は、先回りして対策を練ることで、信頼感を再構築し、従業員のエンゲージメントを強化し、リベンジ退職の引き金になる不満を緩和することができる。厳しい時代に入りつつあるなかで、リベンジ退職のトレンドが勢いを増しているが、以上に紹介したような対策は、2025年の雇用市場でゲームチェンジャー的な要素になるかもしれない。
(forbes.com 原文)